ダイニングキッチン4 腐った柱を発見

根元が朽ちた柱 ダイニングキッチン

ダイニングの柱下が朽ちてました。
最早荷重がかかっていない当該柱をこのまま見過ごすわけにいきませんので何らかの対策を考えていきたいと思います。

今回は建築素人である当方が包括的なリフォームプランを設計できないことに起因して潜在的な問題の確認ができなかった事で起こりました。
まぁつまり、最初から全部解体してたら気づいてたけど「チビチビ解体してるんで分からなかった」です。

ダイニング床を剥がして現れたとき

床下地を作り直そうと考え床を剥がしました。

解体前のダイニングキッチンと解体後のビフォー・アフター

すると、とても雑なコンクリートブロックと土間が出てきました。

ボロボロのブロックとモルタル土間。

ボロボロの土間

何これ?気持ち悪い・・・

ボロボロのブロック

出てきた場所はここです。

出てきた場所の平面図面

そういえばそうだった

建築当時の間取りではここは勝手口でした。

元勝手口だった場所を説明する平面図面

土間があり扉があった場所です。
1988年リフォームのとき勝手口が消滅し壁になり扉は外からモルタルで埋められていました。

昔の土間だった場所の構造物色々の説明

基礎の増し打ちをするため不要物を撤去

壁を剥がす

リフォームされていた壁を剥がしました。
勝手口と白い上塗りがされている土壁が現れました。
あぁ~そういえばこんなだったわ。

壁を剥がす前と剥がした後

勝手口の土間を壊す

この汚い土間跡は開口された基礎周辺にブロックを積んで作られた模様です。
気持ち悪いしリフォームの役にも立たないので不要な部分を撤去することにしました。

積まれたブロックを叩いて壊します。

ブロックをセットハンマーで壊す

くっついた部分はタガネで剥離させます。

ブロックをバールでこじる

旧勝手口の下を塞いていたのブロックが撤去できました。

土間ブロック撤去のビフォー・アフター

続いて左サイドのブロックも撤去

コンクリートハンマーで切れ目を入れます。

コンクリートハンマーで

薄い薄いモルタルで留めてありました。
がっかりな工事です

土間コンクリートと土の境目

セットハンマーで殴ったら簡単に取れました。

ブロック

緊急事態発生!!

左サイドのブロックを撤去すると柱下の状態があらわになりました。

え?

土に挿された柱

地中に埋まってたらそりゃ腐るか・・・

腐った柱

マジかよ・・・下には何もない。

腐って下が空洞になっている柱

向かって左の地中に直接挿してあった柱の下部は地中埋没箇所が経年で腐っています。
ここの柱の仕様は外からも確認済みでしたが地中を確認できたのは今回が初めてです。
ここまでひどかったとは・・・

ちなみに

左の柱と土台は辛うじて釘でくっついていますが木材同士は元々くっついていません。
ヒドい工事です。

土台と柱が釘でくっ付いているだけ

左の柱は「×」

地中に刺さっていないこの柱は家屋の荷重を支えておらず殆ど意味がないと思われます。
荷重は周辺の柱に移っている事でしょう。

気を取り直して進めていく

ショックでしたが嘆いても現実は変わりませんので進めていくことにします。

続けてブロック撤去します。

土間ブロック撤去中

あ・・・

柱のもう片方も腐っている

なんてこったい・・・両方ダメっぽいです。

状態を確認するため補強を外してみる

向かって右の柱下は構造物が多くてダメージレベルが把握できませんので当方が取り付けた補強土台・金物と寸切りの大引きモドキとを外します

元々この上は風呂場の壁でした。壁を立てるだけに作られたと思われる片方しか繋がっていない土台モドキな木材です。

微妙な土台もどき

風呂場を解体したときに補強していた金物を外します。

土台補強金物取り外し

先は仕口になっているので切断します。

土台もどき切断

ホゾを抜きます。

土台もどきホゾ外し

たいぶ痛んでいます。
以前当方が補強で打ったコンクリートが見えました。

撤去した土台もどきの下にあるコンクリートの打設状態を目視

覗き込んでもまだ狭くてダメージレベルがはっきりしません

腐った柱

まだ状態が分からない

腐っている箇所を(柱が落ちてきたら手がつぶれるかもしれないので怖い)恐る恐る手を入れてみたり、棒で突いたりしてみましたが入り組んでいるためよくわかりません。
やはり目視で確認できないと判断できないと考え、更に旧基礎(ブロックですけど)を切ることにしました。

ブロック基礎の一部を切断しました

何とか柱下の状態を確認できました。
写真では見えていませんが土に2割程度刺さっているいるように見えます。

ブロック基礎を切断しました。

ブロックを撤去して腐った柱を露出させる

元々あったブロック基礎をイラスト合成するとこうなります。

腐った柱のブロックが有った状態を立体合成した写真

目視では2割程残っている??
ようにも見えますが50年も土に刺さり続けているのだろうか・・・

柱の状態予想図

右の柱も「×」

この目視時点では贔屓目に見て2割残っている(土に刺さっている)ように見えました。
当方の判定ではこの柱も「×」としました。

結論:両方ダメ

通り柱ではないものの両方とも基礎も土台もない地中埋没型の柱でほぼ荷重を支えていません。

両方腐っていた図
左の柱右の柱
柱下仕様地中埋没型地中埋没型
柱下状態完全に腐り8割以上腐り
通り柱であるか否か
土台なしなし
基礎なしなし
2本の朽ちた柱下の状態

荷重は両端の通り柱が支えている状態なようです。

腐っていた柱と腐っていない柱との寸法入り構成図

プロに相談

実は右の柱土台モドキ撤去後レーザーで測ると2mm下がってしまっていて焦りました。
慌てて補強を戻して木材を叩きこんだら2mm上がったのでホッとしましたが
ヤバイこれは手に負えないかもしれない・・・、思って大工さんに相談しました。

私

こうしたいんですが

柱を切って土台と基礎を入れたい要望を写真と画像で説明
柱を切って土台と基礎を入れたい要望を立面イラストで説明

土台をぴったりに突っ込んで、継ぎ手は金物
鋼製束で下から上げ支えて基礎を打ちたいんですけど
どうでしょう?
あと、ジャッキアップの箇所は何処に幾つするのが妥当でしょうか?

大工さん
大工さん

補強したところが勿体ないです。
もしかしたらこの補強で持っている可能性もありますので
触らず残した方がいいです。

旧風呂場土台補強


ジャッキアップする前に先ずは
関係する柱と梁を金物で留めて一体化します。

予めしておく補強梁の金物

ジャッキアップポイントは1箇所でいいです。
壁から梁に沿って600~900mm辺りのブロック基礎から梁をジャッキアップしてつっかえを入れ柱に補強抱かせて留めると荷重が移動して柱下を安全に切れます

予めしておく補強柱

正しくジャッキアップしないと最悪建物が倒壊するかもしれませんのでくれぐれも気を付けてください。

私

私が施工した補強は取らないといけないと覚悟していたんですが
取らない方がよさそうですね。
倒壊ですか・・・怖い。
先ずはジャッキは買わないと・・・

大工さん
大工さん

ジャッキはダルマジャッキ5tでいいです。
倒壊は大げさだったけも知れませんが建物が下がる事があります。
大変リスクのある作業です。


土台を入れる方法ですが私ならこうします。
この状況では柱に完全にノコが入りませんので水平に絶対切れる自信がありません。柱を保険で半分残します。

柱を半分切って土台と基礎を入た方がリスク軽減になるという提案の画像
柱を半分切って土台と基礎を入た方がリスク軽減になるという提案の立面イラスト

私

その点なら外壁もカットしますので柱は3面露出させる塩梅です。
ノコは完全に入りますので水平に切るのは私の手先の問題だけになるかと。

職人さん
職人さん

柱に留めてあるバラ板が外れるので外壁が落ちますよ?
あとマルノコが直角に入らないと水平に切るのは難しいです。
横にマルノコを使うのは危険を伴いますのでお勧めできません。
理由はキックバック発生したとき自分側に来るからです。

私

そうですか・・・
よく考えます。

職人さん
職人さん

私は多忙で作業できませんが
気をつけてがんばってください。

私

ありがとうございました。

あとがき

今までDIYリフォームでは青天の霹靂というか不測の事態に見舞われる事が度々ありました。
当初の計画通り順調にいく事なんて稀で「どこで折り合いをつけるか」が重要になってくるケースが少なくないです。
当方は折り合いと称した手抜き工事をするとモチベーションが下がる傾向にあります。
逆に良い工事・思い通りの工事ができるとモチベーションが上がるのでリフォームを継続できます。
ややこしい話ですが良い工事を続ける事によってDIYリフォームが続けられます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました