【リビング】蘇る壁#5 間柱へ穴を空けて筋交を通す

筋交金物と筋交、及び建物の傾きに合わせて付けた筋交へ穴を空けて筋交を通した垂直に立てた間柱 耐震補強

物心ついた頃からあるリビング角の窓2枚に違和感を感じず暮らしていましたが、この窓が筋交を切って付けられた後付けだった事が分かり筋交の復活と追加を決意しました。
復活(シングル)は比較的容易で追加(ダブル)は既存の梁へ受け材を付けて無事付ける事が出来そうです。
今回はこの加工した筋交と間柱を壁に正式に留め付けていくのですが環境要因で筋交も間柱も簡単には付きません。
この逆境を素人が乗り越えていきたいと思います。

【継】水道管を延長

筋交取り付けの邪魔だったので切断、給水停止にしていたベランダへの水道管を延長させて復旧させ易くしておきます。

構造材を避けて上まで伸ばしておきました。

【苦】古いアンカーボルトを締める

我が家の土台にある既存のアンカーボルトはナットが付いていません。
ネットでは当該築年でこの状態にある物を手抜き工事だという指摘が多いです。
当時、手抜きでしたのか大工さんなりの論拠があったのかは不明ですが今の考え方ではナンセンスになるので見つけたら座金とナットで固定していっています。

本当は既存の土台全部に「あと施工アンカー(ケミカルアンカー)」でアンカーを打ち込みボルトで留め補強するのが良さそうですが、あまりドリルで穴を空けすぎて藪蛇に基礎が割れないとも限らないのと、土壁を活かす方向で全解体はしていませんので基礎補強した上に土台を載せ既存の土台と繋ぐ事で良しとしています。

未だに分からない古いアンカーボルトのサイズ

今回も座金とM12(ミリ)ナットで固定しようとしたところナットが小さくて合いませんでした。
が、こういう場合1/2(インチ)で解決する事が何度かありましたので今回もインチネジを入れてみるもこっちは大き過ぎてダメでした。

溝の錆びを落としても結果は同じでした。

アンカーボルトのサイズは一体どうなってんだ・・・

最後の賭けに出る→失敗

他で成功しているので既に削れてしまった部分をカットしてM12の座堀りナットでネジ山を削りながら捩じ込む力技に出てみます。

・・・が、敢えなく失敗。
角座金は無関係です、削れ具合をご覧ください。
めでたくネジ溝が無くなりアンカーボルトは只の鉄の棒となりました。
しかしネジ山削れ過ぎ。

アンカーボルトは曲がっていた

座堀りナットを捩じ込み始めて分かったのですがここのアンカーボルトは「くの字」に曲がっていて、ナットが溝から外れネジ山を削ってしまったのではないかと。

しっかし、これどうすればよかったんだ!?
よくよく見て曲がりを修正すれば何とかなったのかな?
曲がりは目視で分かるのか?

ネジピッチ1.25mmの細目ナットを使ってみる

アンカーボルト1本を鉄棒にしましたが、もう1本残っています。
そこで今まで使った事ないM12のネジピッチが細い1.25mmのを使ってみる事にしました。

通常のピッチは1.75mmらしいのでピッチが細かい分溝に入りやすい!?
・・・かも。

【怪】一応入った

怪しい・・・限りなく怪しい締り様です。
ボルト溝の奥までナットの溝が入っていないようで、あくまでピッチを細かくした事で滑って入っていったように見えます。
じゃあ並目ネジでよかったのかというと、そもそも入りませんでしたし正体は1.75mmピッチのネジ山数違いの何か?
でも、インチネジがちゃんと入った箇所もあるんですが・・・わざわざ違うアンカーボルトを入れているとも考えにくいし・・・さっぱり分かりません。
レンチで手締めしましたが手応えからして締めすぎると抜けそうです。
地震ですっぽ抜けるのではないだろうか。
いや、絶対抜ける!!

やった事無いですがこんなに錆びたアンカーボルトはダイスでネジを切り直さないといけないのではないでしょうか?
うーん・・・既存土台の奥にダイス入らないので不可能ですね。

間接的に補強土台からのアンカーで繋がるので遺憾ながらコレで良しとします。

錆が原因なのか普通のM12が入ったり、1/2サイズが入ったり、どちらも入らなかったりして結局我が家のアンカーボルトの正確なサイズは何なのか分からず仕舞いでした。

ネジのサイズについて

古いアンカーボルトの締めについて、今までは何とか市販品で対応できていましたが今回はボルトの曲がりと何故か市販サイズが合わない事態に見舞われました。

今更ですがネジの種類は多種多様、用途別に規格があるわけではなく
建築で使うネジもPCに使うネジと同様にミリとインチがあり、ネジピッチは多数、大きく分けても並目・細目があるようです。
今回インチサイズの細目はホームセンターに無かったので試していませんがインチネジの細目やネジ山数の違うナットも入手出来れば試してみる価値はありそうです。

また古いアンカーボルトが出てきたら考えてみます。

【悩】間柱を立てる

柱との間に間柱を入れていきます。
この面は柱から柱までの幅が1300mm程になっており455mmピッチで中2本の間柱を立て横胴縁で仕上げる予定です。

新間柱の位置は既存間柱と合わせるか新規位置へ455mmピッチで立てるか迷いましたが新規位置へ立てる事にしました。

間柱に穴を空ける

間柱を立てる位置は決まりましたが筋交との取り合いはどうするか?
通常なら以前やったこんな感じで間柱切り欠いて入れればよいかと思いますが

【浴室】耐力壁を造る#10 間柱を入れる

筋交を入れる壁(柱)は傾いている。
傾いた壁に間柱を沿わせると当然間柱も傾くが傾いた壁など受け入れられない。
薄い間柱なら真っ直ぐ立られるけどそんなの壁が持たない。
ある程度強度がある間柱を独立で立てるには45mm角くらいで壁を吹かさないと成立しにくいのではないかと思う。そうすると部屋が狭くなる。
間柱を切り欠いて入れるには極端に薄い箇所が出てしまう、それじゃあ意味がない。
ならば間柱に穴を空けてしまおう。

これなら上に15mm厚の横胴縁だけで済み、間柱の強度を失わず壁にする事ができる。
当然筋交の働きに影響は無くしかも筋交の座窟防止にもなるのではと(本当かよ!?)。
写真では分かりづらいかも知れませんが、壁が傾いてる箇所へ垂直に間柱を立てるため斜めに穴を空けています。

で、こちらが筋交に穴を空けて立てた間柱です。

本当にこれでいいのか?・・・
間柱を切り欠く行為も反転しているけど同じ、大丈夫の筈!!

【難】筋交を取り付ける

今回初めて「片側が外壁である壁」へ筋交を入れました。
未だ留め付けていなく文字通りまだ入っている状態です。
筋交金物は取り付ける方向があって当然きちんと守らないとなりません。
片面からしかアクセスできない状況で筋交金物を正しく付けつつ周囲にも可能な範囲で最も効果がある金物を在庫も勘案しながら選定して取り付けていきます。

梁と柱にコーナー金物(サイズに制限あり)

順番に付けていかないと取り返しが付かない事になります。
先ずは柱と梁にコーナー金物を付けていきます。
此処で気をつけないといけないのは金物のサイズです。

構造用ビス長75mm以上が理想ですが受け梁の厚みより長い構造用ビスは材料を割る事になりますので設計上の強度が出るのか怪しいですが45mmが最長。
金物の大きさは、筋交金物の取り付け位置に干渉しない高さでかつ筋交の厚みと同等の幅30mm以下の物限定になります。

それでこの金物になりました。

土台と柱にコーナー金物

土台と柱でもコーナー金物のビス長以外は同様の制限があります。
多少の調整は効きますが以下の金物くらいが妥当な範囲です。

筋交へ先に金物を取り付ける

取り付け位置予め決めて先に筋交へ金物を取り付けます。
頭の中では成功していますが実際には初の試みです。

傾いた筋交を垂直に立てた間柱の穴に通します。

間柱を固定して
これで一緒に入れた筋交の動きも制限されました。

制限された事で筋交が定位置へ自然に寄っていったので
ここから微調整を行います。

裏へ筋交金物を付ける

予め空けていたスペースに金物ごと筋交を寄せていきロングビットを使ってビスを留めます。

何本かはインパクトが視界の邪魔をして目視出来ずビス穴は手探りになりましたが無事留まりました。

上もちゃんと留まりました。

ちょっと大変でしたが概ねイメージ通りでした。

表へ筋交金物を付ける

こっちは金物がに表なるので普通で楽です。

ハイ、留まりましたよっと。

金物付きました。

筋交へビスを打つ

金物を付けられたのでビスも打ちます。

横は75mm x2本、下へは90mm x 1本のコーススレッドです。

こちらは上、横は同じく75mm、上へは・・・何打ったか忘れました。

【超難】筋交の裏にもビスを打つ

これは一番キツかったです。
長いビット、短いビット、時にはL型アダプター、ドリルで下穴空けたりして悪戦苦闘でした。

いやもうビス跡汚い・・・

予め角度を測って下穴空けてすればもう少しマシだったかも知れません。

【薄】柱へ添える間柱

柱に添える形で間柱を立てます。

こちらは柱へ打ち込むので薄くても平気です。

【疲】何とか完了

色々初体験で上手くいくか分かりませんでしたが何とかなりました。

次回はようやく増し打ち補強した基礎へ補強土台を付けていきます。

【リビング】高さ150mmの添え土台を敷く#2 インパクトドライバーが壊れた
既存の無筋布基礎は割れていて鉄筋をあと施工アンカーで挿し込み接着、コンクリートを増し打ちして内側へ添え抱かせたツイン基礎を形成しました。今回はこの形成したツイン基礎の上へ既存の土台と新規土台を繋げ一体化させて補強します。
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