築50年一戸建ての2階、夏は屋根の熱で焼かれるので大変暑いです。
この暑さを解消するため断熱しようと施工中です。
断熱は天井より更に上部にある桁上という部位にもう1層断熱層を設ける「桁上断熱」という方法を採用しました。
しかし全範囲を桁上で断熱しようとすると、この家では「端部に断熱材が薄くなる箇所が発生」してしまいます。
これを解決するために端部は断熱材を桁中まで下げようと考えました。
この桁上断熱と桁中断熱に伴い小屋裏に床を作って屋根へのメンテナンス性を高め、場合によってはちょっとした倉庫として活用したいと目論み、床下地も同時に組んでいます。
現在の状況
2階は4畳半と6畳の2部屋があり、出来る天井面積(小屋裏床)は廊下と合わせて約14畳です。
現在6畳の部屋を施工中、はじめての事で分からない事が多いですが断熱材(スタイロエース2)45mmを2層敷き、90mmの断熱層が出来ています。
メンテナンス性・拡張性・柔軟性
小屋裏床です。
まだ留め付けていませんが構造用合板12mmが敷いてあります。
立つことは元よりしゃがむ事もままならない高さ500mm程の屋根裏部屋ではありますが屋根のメンテナンスやちょっとした荷物なら(高温注意ですが)収納可能です。
もし断熱材が足りなかった場合、この合板の上から断熱材を足すことができます。
壁の通気は敢えて塞いでいないので基本的に壁の影響で結露が出る事はない(筈)です。
もし結露が出ても特定・対処がし易いです。
なお床面積に対して現在「有効換気口面積」が足りませんので換気口ガラリを近いうちに増設します。
蛇足ですが桁上断熱ではなく屋根断熱で屋根を断熱材で囲ってしまうと中で結露しても雨漏りが発生しても発見が遅れ、もし発見しても原因特定が困難になるのでやめました。
点検口を作る
この桁上断熱層の下へ天井下地が組まれます。
天井下地との間には電気配線が通りますので完全に塞いでしまうと配線のメンテナンスできなくなってしまうので各部屋へ上から手を入れて作業出来る点検口が必要だと考えて開口部を作りました。
防湿防水シート
小屋裏の床側だけでなく居室側にも構造用合板を貼ります。
また居室側の断熱材面には居室側からの湿気が侵入しないように防湿防水シートを貼ります。
そのために購入した防湿防水シート、「フクビ バリアエース200S」です。
室内用のシートということで外壁やコンクリートの防湿には使えないようです。
ちなみに当方の地域区分は5または6の一般地域ですが大は小を兼ねるということで0.2mm厚の寒冷地域用を買いました。
開封!!
色は薄い朱色のような感じです。
防湿防水シートを貼る
施工マニュアルの最低幅よりジョイントを大幅に取ってタッカーで貼り付けました。
ジョイントを防水気密テープで塞いで
こうした方がよかったかも(後から思った事)
施工後に思った事なんですが防湿防水シートのジョイント(重ね)は太い下地のある位置でした方がよかったかもしれません。
後でプロの方の施工をネットで色々拝見しましたがシートが下地に沿っていたり同様に直交していたりどちらもアリっぽかったんですがどうなんでしょうか。
この様にすると部屋の都合上シートが短くなってしまうので長手を優先したけ結果的にジョイントが1本増えるだけで殆ど違いは無かったです。
セオリー的にはこっちだったのかも知れません。
でもここは施工完了してしまっているのでここはこのまま行きます。
ご参考URL
https://www.fukuvi.co.jp/application/files/5915/5117/5653/bariasirees_sekou.pdf
構造用合板を貼る
防湿防水シートの上(地球の引力的には下)に12mmの構造用合板を貼り付けていきます。
ぼっちで正確な位置に貼るので棒をつっかえて貼りました。
ビスは38mm長のフレキビスを使いました。
部屋の全体はこんな感じです。
写真右には延長して敷いている防湿防水シートが垂れてます。
屋根と桁が交わる端部
屋根の斜辺と桁に向けた底辺が交わる桁手前450mmは断熱材を桁上断熱で入れようとしても構造上三角形になり先端に行くほど断熱材は薄くなり断熱性能が低下してしまいます。
よって、この450mm幅は断熱材を90mm下げて桁中断熱とします。
桁中断熱用に下り天井の下地組み
ここが屋根の端部は断熱欠損するので桁中断熱にしする場所です。
桁上断熱から桁中になる境界部に下がり天井の下地を組みます。
延長して垂らしていた防湿防水シートは方向の精度が悪かったため下がり下地の終端で切断しました。
断熱欠損を防ぐ断熱層
普通に90mm下げると断熱材の角と角の点でしか合わなくなってしまい断熱欠損になるので幅200mmの断熱材を1層(45mm重)ねます。
これで欠損は解消されました。
万が一重ねる厚みが足りない場合は上にも横にも重ねる事ができます。
下り天井の下地終端までの防湿防水シートに再び防湿防水シートを内側へ滑り込ませジョイントさせタッカーで合板とを留めつつ垂らします。
スタイロフォーム(スタイロエース2)1層目
断熱材のスタイロフォーム(スタイロエース2 45mm厚)を1層詰め、その下へ下地を組みます。
スタイロフォーム(スタイロエース2)2層目
続いて断熱材2層目を詰めます。
火打ちの内側は天井下地との取り合いがあるので直ぐできますが今は手を付けません。
防湿防水シート
垂らしていた防湿防水シートをタッカーで留め、ジョイントに気密防水テープを貼ります。
更にもう1枚防湿防水シート
ジョイントの重ね寸法は足りてますが念のためもう1枚防湿防水シートを重ねます。
合板1枚目
9mmの構造用合板が余っていたので使う事にしました。
手間ですが周りと厚みを合わせるため同じく余っていた2.5mmのベニヤを先行して貼り付けます。
気密防水テープ
ベニヤをタッカーで下地にとめつつ、ジョイントに気密防水テープを貼り
合板2枚目(構造用合板)
最後に9mmの構造用合板を貼りました。
※同タイプの他エリアは12mm合板を使っています。
吊木受けを付ける
天井下地を組む際に吊り木を吊る吊木受け(ややこしいな)を付けます。
中心の梁と平行に付いてます。
なお、吊木受けの位置は貼り出しの石膏ボード(PB)のジョイントと吊木を吊ったときの中心対応しています。
6畳部屋の桁上+桁中断熱天井完成
細々とした部分は残っていますがこの部屋の桁上断熱層は一応完成です。
この下に天井下地が組まれます。
天井の断熱なんて初めてで何も無い所から色々考えながら手探りでここまできました。
桁上断熱(一部桁中断熱)の構造
行った桁上断熱と桁中断熱の現状はこんな感じで、仕上がる天井の位置は以下のようになる予定です。
次回は廊下・4畳半部屋を施工です。