築50年の一戸建て、1988年に大き目なリフォーム、その後も随時改修されてきた我が家を本格的にDIYでリフォームしています。
ダイニングキッチン工事の中で当方のミスが原因で落としたくなかった土壁を落とす事になってしまい家の防音能力が低下しました。
ミスはプラスアルファで盛り返したいので防音性能の復活および向上を目的として壁内を再構築したいと思います。
場所はここです。
バラ板について
土壁を落とした壁は外から
- モルタル
- 防水紙
- バラ板
- 間柱
と、なっています。
この中で「バラ板」にフォーカスします。
バラ板は上下に間隔を空け配置され外壁を持たせている存在です。
当該バラ板は元々不揃いかつ建築から50年経過して劣化が見受けられます。
厚みも経年もあるのか9mm〜10mmと薄く、中には表面がささくれ立って簡単に剥がれるものも有る状態です。
上から見た略図ではこんな感じです。
太鼓現象で気付いた木の振動と共鳴
以前別の場所で太鼓現象と思われる現象が発生した経験があります。
この現象は数値に表しづらくあくまで属人的かつ感覚的ではありますが間違いなく音量とがクリアさが増加しました。
音の主たる原因は振動
外からの音は空気(空気伝播)を伝わりモルタルにぶつかってバラ板に伝わり振動(個体伝播)を起こさせる筈です。
振動は再び音となり室内の空気(空気伝播)を伝わって人間の耳に入ります。
これが我が家の壁における空気伝播外音の仕組みだと考えています。
この件、個体伝播音が攻略の対象だと考えます。
振動を抑止すればいいのでは?
音は物にぶつかって振動するから聞こえるので振動を抑える事で伝播量を減らせないだろうか?
という事です。
ポイントは「バラ板を如何に振動させないか」ではないかと考えます。
要するにこの行為はデッドニングだと思うんですよね。
ところで完全に振動しない物体などこの世にあるのだろうか?
もし、あったら音は伝わるのだろうか?
壁にデッドニングを取り入れる
車のデッドニングでもボディに鉛を貼り付けたりして振動の軽減を図ります。
この要領でバラ板に振動を抑制する物体を貼り付けて伝播量を軽減しようという計画です。
戸建の壁版デッドニングを考えてみました。
材料詳細はこちら。
既存の間柱が27mm角なので同寸法で下地を形成し既存バラ板と新規バラ板で遮音シートをサンドイッチにして貼り付けます。
空気層を考慮した胴縁で押さえ透湿防水シートと合板を内側から貼り付けビスで打ち付けます。
これにより
- 既存バラ板の振動を抑え
- 複合材料化したことにより共振の抑止
- 材料の厚み増によって伝版も軽減
ちょっと大袈裟に表現したけどどうだろう・・・
考え方は間違ってない筈。
この方法は既存の部材をこれ以上壊さず過負担や湿気などリスクになる物が極力少ない事がポイントです。
要するに家に優しい(はず)。
つまりデメリットはほぼ無く強いて言えば空気層が狭くなる事で、メリットが(薄いかも知れないが)ある施工だと考えています。
フェーズ1:27mm角の下地を組む
先ず煤けた下地は気分が良くないし衛生的にも何かアレなんで少しでも綺麗にと拭き掃除
埃をブロアで飛ばし
破れた防水紙を防水テープで補修します。
既存の下地がおよそ27mm角ですので同一寸法で各マスに下地を組みます。
こんな感じです。
これで合板を貼る下地が出来ました。
フェーズ2:合板を加工
大きな合板は先に加工しておきます。
小さな合板は後で出来る端材で対応します。
加工出来ましたが上のヤツ何か色が汚いな
この合板は買ってから時間が経過しています、時間が経つとこんな風になるのか・・・
フェーズ3:サンドイッチ用バラ板を加工
既存のバラ板に縦横寸法を合わせて9mm杉板をカットしていきます。
このメモ書きを頼りに加工していきます。
各バラ板の位置で一つひとつナンバリングしておきます。
フェーズ4:板と遮音シートを貼り付け
遮音シート届きました。
今回のキーアイテムです。
これは1mm厚の遮音シートなので遮音効果は限定的だと思いますがコスパと収まり寸法で選びました。
3mmの遮音シートより全然扱いやすいです。
板をシートに合わせて
なるべく無駄にならないように板同寸法でカットしていきます。
ボンドを塗布して
貼り付けます。
その裏に根太ボンドを塗布
20mm長のタッカーで打ち付けます。
完了
デッドニング完了です。
時間は掛かりますが比較的単純な作業でした。
これで外からの音による振動は軽減される事を期待します。
いや、コレは軽減するでしょ?
左辺だけ裏表逆なのは最初はこっちがいいと思って途中で思い直したからです。
多分この使い方ならどっちでもいいと思います。
バラ板と合板内の空気層の空間は27-(9+1)=17mmです。
この上から合板を貼ります。
換気扇のトコ
次回、合板を貼ります。