昭和感漂う狭小風呂をユニットバスに25 ~耐力壁を造る3~ 新しい梁を入れる

何もない状態から梁を入れたビフォー・アフター 構造体

これが150x105x3mの米松ドライビームとかいう名前のヤツです。
コイツが梁になります。

150x105x3mの米松ドライビーム

私が勝手に印を付けたんですが鉛筆で「上」と書いています。
この印はこの面が上になるよ!という意味です。

木という素材について

木には方向があるという事実は知識としては存じていましたが、ではどうするのか?という所までDIYの開始当初は分かりませんでした。
DIYで施工を学んでいるうちに木を扱う人の中では常識中常識だという事を理解していきました。

木は「木目で使う方向が決まる」のです。
DIYを開始した直後に教えてもらったので本当に助かりました。
材料が大きければ大きいほどコイツを間違うと取り返しのつかない事になる場合があるので注意が必要です。
たくさんのウェブサイトで説明してありますので今更説明の必要は無いと思いますが少しだけ掲載してみておきます。

木材は真っ直ぐではない

木材に触れた方なら気づいておられると思いますが、だいたい木材は真っ直ぐではありません。反っていたり捻れていたり。
いや、まぁめちゃくちゃに歪んではいないですが工業製品とかとは比べ物にならないレベルです。
今更ですが木は植物で自然の物ですもんね。
種類・育った環境・切った部位等でも違うし、見た目は似ていても全く同じ物はありません、当然っちゃあ当然です。
水分を含むと膨らむし、温度が下がれば収縮、上がれば逆に膨張。
買ってきた時はそこそこ真っ直ぐな木材でも時間が経過すると反ってきたりします。
調べれば沢山出てきますが、木から木材への製造方法も色々あるようで興味深いです。

反る方向は概ね分かります

とても基本的な事だと思いますが、木材の反る方向は100%でなくてもある程度予測できるという事なんです。

こんな感じで木の断面図があったとして

木の輪切り 切り株イラスト

色んな方向から切り出され木材として出荷されます。

木材の加工位置イラスト

そして我が家にもこんな形になってお迎されます。

木材イラスト

木表が反る

木材には「木表」と「木裏」がという風に名前が付いていて

木の木表と木裏位置イラスト

木裏より木表が内側へ引っ張る力が強くて「結果的に木表側が反る」という事なようです。

木の反りについてのイラスト木表(外側)が引っ張られる

重要な発言

職人さん曰く「ヘコむのは何とかなるけど、反り上がるのはどうしようもない」ということです。
なので反らせたい・反らせたくない方向を見極めて材料を設置するのが常識だということなようです。
この特性を利用して反る方向に荷重をかけて押えたり、反ってもいい方向へ逃したりと反る前提で木という材料を如何に使うかが大切なようです。

梁の場合は

以上を踏まえると梁は以下の画像のようになるはず。

梁を入れる場合の反り方向

梁は下がるのがNGなので木表を下にして梁が反り上がるように
外に面している場合は外に反るように
部屋内で使う場合細かいことは分からないのですが壁は優先を考えて選択するようです。

今回の梁は何割か壁になるのでムクれる(ヘコむ)方をリビングにしました。

梁の設置開始

買ってきた米松の梁はいつも切り口がザラザラしてます、これは乾燥前にカットしているからなのかな?
端を少しカットして綺麗にしました。
上記特性を踏まえると自ずと以下のような方向になります。

木表木裏を実際の梁に適用した場合の位置

室内側の梁にホゾを掘る

予め付けた墨に沿ってノミを入れます。

ホゾ

掘り返します。

ホゾを掘る

チェックとして先程切り落とした材料を入れてみます。
ばっちりOKでした。

ホゾサイズ確認

梁を加工する

これは桁補強材を入れる前の画像ですが
収まり寸法を測ってカットした梁に更に加工を加えます。
この下地をかわして入れたいので

外壁の下地(間柱)

かわせるように切り欠きました。

梁を切り欠いた

梁を取り付ける

室内側のホゾに引っ掛けて車用の荷物を括るバンドで持ち上げます。

梁を取付用意

入らない

入りません。
フフン🎵でも、これは想定済みです。
理由は外壁が内側に傾いているからです。

柱が傾いている事も想定した梁の挿入イメージ

三角関数で木舞竹も考慮したギリギリの寸法を求めてカットしていますので
土壁を落とすだけで入るはず!

再チャレンジ

それでは、カッターで切れ目を入れて

土壁に切り込み

カット!!・・・ん??

子舞竹露出

またやっちまった

何という事でしょう、貫(ぬき)の事をすっかり忘れていました。。。

貫が邪魔して梁が上がらなかった

そりゃ入ってるわな・・・

貫を想定していなかった失敗した梁の挿入イメージ

またやっちまったな。

梁の寸法見直し

少しづつ切っては試して行くのですが真下からは一向に入りません。

梁を少しづつ短くしていく

うーん・・・

入らない梁

やり方を変える

気が付くと外壁下地分を切り欠いた箇所は既に無くなっており、貫自体はクリアしましたが貫でしならなくなった太い竹に阻まれつっかえてしまいす。
土壁全部落としてからやった方がよかった。

下からの垂直アプローチをやめて一旦取り付ける高さまで斜めに上げ、横から入れたら入りました。

梁は下から上げるのではなく横から上げた

何度もコネた事でホゾの下が欠けてしまいました。

ホゾ少し欠ける


そして梁を上に押すと2mmのスペーサーが入るようになってしまいました・・・
って・・・
表面が欠けただけなのに何で?

ホゾに2mmの隙間が発生

どうやら奥は最初に1~2mm深く掘ってしまっていたようです。
平行に掘ったつもりだったのに・・・雑だったみたい。

入ったので状態をチェック

計画通りにいったかチェックです。

水平チェック

部屋(ダイニングキッチン)側水平チェック

部屋(ダイニングキッチン)側

中間地点水平チェック

中間

外壁側水平チェック

外壁側

悪くないのでは?

密着度チェック

一番梁せいのある既存の梁

梁と梁の密着具合1
梁と梁の密着具合2

いい感じ

転びチェック

未だ柱を立てていませんが一旦転びをチェックです。

梁の転び具合1

終端(部屋側):1mm程傾きあり

梁の転び具合2

既存梁下:1mm程傾きあり

梁の転び具合3

終端(外壁側):ほぼ水平

既存梁が下がっているのでその通りになっています。
これが正しいです。
この後、柱を立てるとどうなるかです。

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