【2階】天井を断熱するゾ#1 屋根の輻射熱を小屋裏の桁上で断熱 計画・検討編

2階屋根 小屋裏 断熱工事

床が仮(置いてるだけ)ですが出来たので天井に着手していきたいと思います。
ただ単に天井を組むのなら1階での経験もありますので正直ちょっとイケるかと思いますがフォーカスする点はそこではありません。

我が家の2階は夏メッチャ暑い!!んです。

我が家の2階が超絶暑いわけ

同じ年代に建った家なら大体同じだと思いますが・・・もうね、夏、家へ帰ってきたら灼熱でへこむんです。
「あぁあっつぅ~~~・・・・」です。
この家の弱点の1つと言えるでしょう。
何故暑いのか!?理由は何点かあります。

1点目:屋根材がスレート

建築当初は瓦屋根でした。
ちなみに色は青。
けど震災後瓦を撤去、スレート屋根になりました。
特に機能性が高いヤツでも無い筈で色も黒
瓦屋根からスレート屋根にした後のがより暑くなったのではと感じます。

真偽の程は定かではありませんが最近よく使われる素材、ガルバリウム鋼板とかならそんなに熱くならないとか。
スレート屋根は結構暑くなるようです。

2点目:断熱材が入ってない

まぁ、そりゃそうでしょうよ。
建築当時は「断熱」という概念が無かったらしいですからね。
この時代の建物で初めから断熱材入っているお家あったら見てみたいです。

太陽熱で熱せられた屋根の熱がモロ小屋裏に溜まります。

3点目:天井材が紙

紙は言い過ぎですが2階の天井のベニヤはメッチャ薄いです。
厚みは3mm~4mm程、ペラペラです。

こんなの熱バンバンに通すでしょ?
あ、ちなみにこの天井「舟底天井」とかいうそうです。
もうひとつの部屋は平たい竿縁天井です。

4点目:小屋裏の換気(口)が不足している

何ということでしょう!!
一方には少し換気口(通気口)がありますが、もう一方にはありません。

片面は僅かですが穴もあり、ガラリもありますので通気口を付けようというやる気は僅かに感じます。
しかし、もう片面には穴はもちろん無いですが、ガラリさえなくそもそも「換気口を付けてあげよう!」という気持ちさえ一切感じ取れません。

一直線上に換気口が無いので空気の通り道がなく通気不足に陥っているように思われます。

断熱してやる!!

これはもう今後この家で快適に生活をするなら「屋根からの熱は極力遮断せねばなるまい」という使命感が湧いてきます。
今しか出来ません。
やってみましょう!

暑さの正体は?

話を戻します、そもそもこの暑さの正体は一体なんでしょう?
もっと曇りなき眼で見てみようと思います。

それは輻射熱

下(1階)から上がってくる暑さもあるとは思いますが、主に屋根が熱せられる事で発生する輻射熱だと思われます。

暑くなるプロセス

  1. 太陽光が屋根に照射され熱せられ、スレート屋根の温度が上昇
  2. 高温となった屋根から熱が小屋裏の空気を伝わって周辺の気温を上昇させる
  3. 空気の出口がないため小屋裏に滞留、天井材を温め続け、場合によって高温の空気が室内に漏れだす。
  4. 暑くてちにそう

こんな感じではないかと。

断熱材どれがいいの?

断熱といえば、断熱材。
断熱材といえば発泡系・繊維系、他にも色々有ると思いますが住宅で使う代表的な断熱材はこんなものでしょうか。

インシュレーションボードや羊毛など色々あるようですがコスト・入手・扱いがDIYでは難しいようなので除外しました。

断熱材種類種別原材料
グラスウール繊維系ガラス
ロックウール繊維系鉱物
セルロースファイバー繊維系紙・木
押出法ポリスチレンフォーム発泡系プラスチック樹脂

一体どれが最適なのやら・・・

グラスウール

グラスウールが最もコスパが良いというフレコミよく目にします。
文字通りガラス素材を繊維状にしたもの。
ネットで断熱材を調べても最も出てくる素材、多種多様の製品あり。
製品によってはチクチクする。
我が家を施工した大工さんも壁・天井にグラスウール入れてました。
但し湿気に弱い。あっという間に断熱効果が失われるとか何とか、んで、カビる。
グラスウールがカビるのではなく付着した有機物と水分が繁殖可能な温度下で育成されてしまうというのが正しいですが。
あと、現物見ただけで分かりますが隙間が出来やすいので断熱欠損し易い。

ロックウール

グラスウールより価格がお高いが、水にも強い鉱物系の断熱材。
こちらもグラスウールと同じに裸製品はチクチクする。
吸湿効果が有るわけでは無いが、水に濡れてもはじく、断熱効果も失われない、らしい。
不燃性。
昔の石綿とは違い人体に悪影響はないらしい。本当かよ?
まぁ現段階では影響がないという事なんだろうけど本当のところなんて分からない。
なお、ロックウールは断熱もさることながら遮音吸音にも長けていて部屋の防音に適していると思われます。(個人的に)
加工精度が悪いと断熱欠損してしまう点はグラスウールと同様。

セルロースファイバー

なんか最先端ですごいらしい。
木?紙?新聞紙?物凄い量を吹き込むとか。
近くの新築でこれを吹き込んでいるのを見た。
車ごと吹き付ける機械になっていてフィルムが貼られたエリアにガンガン詰め込んでた。
吸湿効果が凄いんです!!呼吸するんです!!画期的な断熱材なんですよ~とか営業のオーバートークとかは胡散臭い。
吸湿効果があるとか本当は大して無いだとか、本当の所は知らない分からない。
いや、神のみぞ知るのでは?
タダでしてくれるとか言われたら手のひら返します。

押出法ポリスチレンフォーム

DIYでは馴染みのあるスタイロフォーム/カネライトフォームがこれに該当。
厚みも種類も色々、加工がし易くて断熱効果も期待できる。
吸音・遮音など防音効果は皆無。
あと基本的には水をはじくので結露ったら垂れるの不可避。
ポリエチレンではなく「ポリスチレン」なのね。

断熱方法

ネットでさんざん見ましたが大きく分けて3種類。
プロのサイトがありますのでわざわざ書くのもなんですが書いておきます。

天井断熱

最メジャー、リフォームにおいてコスパ優秀。
2階の容積が物理的に減るのでエアコン等の空調が効き易く電気代が安くなりお財布に優しい。
但し天井の器具により断熱欠損が生じやすく正直よほど綺麗に断熱施工しないと断熱欠損が生じる。
天井断熱材の上から外という事になり、小屋裏の通気口から換気必須。

屋根断熱

昨今の新築で主に採用されている断熱法(だとか)。
屋根に通気層を設け主に押出法ポリスチレンフォームで断熱施工、家の空間丸ごと断熱する。
だが、屋根から下が断熱空間となるので天井断熱と比べエアコンでの制御体積が増加、結果電気代を食いお財布にあまり優しくない。
理論的に小屋裏に通気口が不要(らしい)。

桁上・桁中・桁下断熱

ニューカマー、最近の方法だとか。
主に桁上断熱と呼称される(ようです)。
屋根でもなく・天井でもない「桁」という中間位置で断熱する。
リフォームで屋根にも天井にも手を付けず施工できるのが良い(とか)。
天井断熱だと器具で断熱欠損が生じ易いが、別途断熱層を設ける事により欠損が生じにくく天井裏に面を確保でき施工性も良い。
但し屋根の形状により断熱が薄い箇所が出来るまたは、できない場合がある。
小屋裏の通気口必須。

職人さんの意見はどうなの?

断熱の専門家には相談したこと無いですが職人(大工さん含む)さんになら相談したことあります。
ですがこういうの曖昧に相談しても「場合による!!」とか言われて終わりなんですよね。
じゃあ具体的に相談して画一的な回答が返ってくるかというと相談してもこれもマチマチでした。

  • Aさん:天井断熱がいい、Bさん:イヤイヤ・・・ウチは屋根断熱だからね
  • グラスウールがいい、グラスウールでも分厚い100mmくらいのでないと効果がない
  • ロックウール?確かにいいかもしれないけどグラスウールと変わらないよ
  • スタイロフォームでいいんじゃ?
  • そもそも築古の家に断熱効果を期待する方が間違っている
  • もう、建て替えれば?

そもそも、施主の考えと、他人の家をお金貰って施工するでは考え方も違いますし職人さんでも色々あるようです。

結局「場合による!!」が真実か

個々家の個性がありそれを把握した上でトータルで最も優れた方法を実践するのが良いという事なようです。

センスにかかっている

私が家の仕様を理解している、弱点も知っている。
問題解決にふさわしいのは他でもない私である!!(はず)

断熱の方向性

方向性を決めなければ進めませんので断熱材・断熱方法を一旦決定します。
色々考えた結果以下になりました。

目的

  • 屋根の輻射熱を遮断または軽減
  • 結露を起こさせない、天井材を断固として結露で濡らすことの無いようにする

仕様

  • 断熱方法は桁上断熱
  • 既存の屋根材には触らない
  • 断熱材は押出法ポリスチレンのスタイロエース2 45mm厚を2層重ねて90mmとする
  • 小屋裏に換気口ガラリを設ける
  • 出来ればロフト的な小屋裏収納が欲しい

一応こんな感じで行こうと決めました。

断熱仕様選定の理由

仕様選定に関するそれぞれの根拠・理由を述べておきます。

桁上断熱選定理由

天井から切り離す事で施工しやすく天井断熱より断熱欠損がしにくい。
また、別モジュールにつき床の構築が容易。

既存の屋根材には触らない理由

内側から屋根材に断熱材や化粧材を貼り付けるとメンテナンスが困難になる。
例えば、雨漏りや結露など屋根の不具合が発生しても発見できないか大幅に遅れ、遅れたことによる大きな損失を負うことになると考えた。

スタイロエース2 90mm厚(45mm x 2枚)の断熱材を採用する理由

当該物件の地域区分は5・または6であり
5・6地域における断熱材の厚みは「スタイロエース2」を桁上断熱で使用した場合60mm厚で日本住宅性能表示制度「断熱等性能等級4」を満足する仕様例だとの記載があり、90mm厚だとこの「断熱等性能等級4」の1.5倍の厚みを確保出来ているので昨今の最低限以上の規格をクリアしていると判断

ご参考URL

https://www.dupontstyro.co.jp/images/knowledge/atsu_sotobari_5.pdf

この数値に従って計算すると本仕様では断熱等性能等級5には届かないもの、近い性能が得られそうです。
ちなみ更に断熱材の厚みをあと15mm増やせば断熱等性能等級5相当の断熱層になると思われます。
「相当」としたのはあくまで作成する断熱層のみ「断熱等性能等級5」になるのであって「家全体が断熱等性能等級5になるのではない」(当然)からです。
しかし、これだけでも実現すれば今までの灼熱の部屋と比べ飛躍的に快適になるのではないかと。
ご参考URL

https://www.dupontstyro.co.jp/images/knowledge/atsumilist/05.pdf


また、小屋裏床造作において90mmという根太サイズはピッチ1800mm以内なら、たわみを考慮しても十分に安全なサイズでありかつ、ホームセンターでも入手が容易なサイズ。
それに1/2サイズにあたる45mmも扱い易いサイズで同じく材料の入手も容易です。

小屋裏に通気口ガラリを設ける理由

現段階で計算はしていないけど当該物件の換気口は素人目でも余りにも小さく断熱性能に影響すると思いますので換気口増設が必要です。

ロフト的な小屋裏収納が欲しい理由

小屋裏へは点検口から入れるようにして屋根等のメンテナンスが容易にできるようにしたい。
収納庫として使いたい。
収納はあっても困らないし何といっても秘密部屋みたいでカッコいいので。

さいごに

現時点では未調査・未確認な点もあると思いますが一旦これで始めてみます。
問題があれば都度修正・変更で。

次回実作業に入ります。

【2階】天井を断熱するゾ#2 屋根の輻射熱を小屋裏の桁上で断熱 新規で梁を入れる
通気口不足、断熱なし、の暑い小屋裏屋根に断熱をします。部屋内に梁が通ってなくて強度的にも弱い状態を桁上断熱の小屋裏床を作るためと補強がてら梁を2本通していきます
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