基礎補強のため布基礎の新規追加を行っています。
今回本職の大工さんが助っ人に来てくれてコンクリートを打設後自分一人でセルフレベリング材を流すことにしました。施工方法は口頭で聞きましたがまたまた初めての体験です。
コンクリート打設を手伝ってくれた大工さんが帰って、今から基礎天を平滑にするためセルフレベリング材を流す工程に移りたいと思います。
プロに言われたセルフレベリング材についてのアドバイス
コンクリートのレイタンスに気を付けてください。
乾いたら白くなるアレですね。
「気を付ける」とは、どういうことですか?
コンクリートの表面に水が浮き上がってきます。
これが「レイタンス」です。
これが完全に引くまでセルフレべリング材は流さないでください。
ちゃんとくっつきません
邪魔な物質ならスポンジなどに吸わせて除去すればいいんじゃないですか?
ダメです。
表面を1時間~1時間半おきにコテで押さえて無くなるまで待ってください
「コテで押さえる」とはコテでギュッと圧力をかけるようなことですか?
いいえ、押さえるというのは「コテでならす事」ですね。
サーッと均すんです。
あと、流す面はツルツルにしないで目を荒らすといいです。
天端は木ゴテで荒らして
それ以外は金ゴテで均します。
それでいいと思います。
レべリング材の厚みは5mm程度にしてください。
厚いと割れます。
わかりました
ありがとうございます。
待つ
大工さんの仰る「引くまで待つ」を実行します。
当方もレイタンスについては事前にネットで調べてはいましたが、大工さんとの会話で処置の方法が少し分かりました。
Wikiを読むと「ブリーディング水にレイタンスが含まれて表面に発生する」が正しいのかな?
そして今回大工さんから「レイタンスは引くまでコテで一定時間(およそ1時間半)おきに3時間~4時間のあいだ均すのがよい」という詳細手順を得ました。
レイタンス (laitance) とは、フレッシュコンクリート中のセメントの主に石灰石よりなる微粒子や骨材の微粒分が、ブリーディング水(ブリージング水)とともにコンクリートの上面に上昇して堆積した、多孔質で脆弱な泥膜層のこと。必要以上の加水が行われた場合には特に発生しやすい。レイタンスの存在は表面を金コテなどで削ってみることで容易に確認される。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B9
コンクリート表面にレイタンスが存在する状態でコンクリートを打ち継ぐと、コンクリート同士の付着性を阻害し、ひび割れの原因となることが多いので取り除く必要がある。一般のコンクリート構造物の場合、あまり重要視されることは少ないが、特に水路構造物や汚水処理施設などで常に流水や水位変動による摩耗やすりへり作用を受ける部位のコンクリートにレイタンス層が存在する場合、そのような脆弱箇所を発端として深くえぐられるような変状が多く発生するため、施工時の適切な除去作業が必要になる。 当然のことながら、水密性が要求されるような部位に関しても同様の処理が必要になる。
レイタンス発生と引きについての考察
レイタンスの発生量が場所により違い基本的に引くのが早いのは、高い場所>低い場所でした。
構造的に例外箇所もありましが水が高いところから低いところへ流れる物理的な法則に則していました。
打設終了から1時間30分
局所的にレイタンスは引いてきました。
引いたところから順に木コテで目荒らししながら押さえていきます。
打設終了から3時間
何となくそれらしくなってきました。
隅をコテでなぞって角を出していきました。
急きょ後付けした胴縁天端までの高さは目視で平均5mm弱くらいのようです。
気になるのは「流し込んだレベリング材は5mm未満でも1mm以上痩せるのか?」です。
16mm厚の胴縁を足しているので正確には1mmマイナスですし、ビス止めで完全にゼロになっているとも言い難いですので胴縁の天端からマイナス0.5~0.8mm(目分量ですが)を目指す事にします。
セルフレベリング材準備
打設終了から3時間30分
そろそろレベリング材を用意し始めようと思います。
この製品を選んだのは「無石綿」と書いてあったからです。
ほかの製品もそうなのかもしれませんが目につく箇所に明記されていたのでこれにしました。
開封です。
色はセメントより少し白いですが見た目は似ています。
開封です。
色はセメントより少し白いですが見た目は似ています。
3分間混ぜ続けます!!
こういう時は結構長く感じます。
マニュアル通りで出来上がりました。
セルフレベリング材流し込み開始
打設終了から4時間
シャバシャバではなくトローッて感じです。
水のようにサーッっと動くではなく徐々にゆっくり動いていきます。
胴縁天端から0.5mm~0.8mm下を目指します。
場所によって動きにくい箇所もあり逆側から流し込んだ箇所もあります。
レベリング材が付着しないように胴縁を少し浮かせておきました。
ちょっ・・・漏れてるんですけどw
型枠に隙間があったようで漏れてます。仕方ないので諦めます。
以後気をつけます。
流し込み終了
今回使用したレベリング材は5kgでした。
なるべく日光に当たらないようにベニヤ等を被せ養生して帰ります。
養生期間は1週間、年末なのでこのまま放置になりそうです。
後は願うばかりです。
あとがき
プロに相談して正しい知識を教えてもらい本当にラッキーでした。
一人でやっていたらどうなっていたことやら…
コンクリートの練り方やセルフレベリング材の施工方法をネットではなく現役の大工さんから実際に教えてもらったので良い経験になりました。