【リビング】内装工事#2 壁勝ちで内装を造る 枠組み決めれば周りもできる

リビング全体の床・壁下地・断熱材 壁下地造作

築50年の戸建てをDIYリフォーム中です。
2階の荷重が集中して掛かる基礎に割れが発生していましたので全部増し打ち補強して後付けされたコーナー窓も埋めて筋交補強もしました。
しかしながら我が家は建物自体が傾いているので内装は簡単にはいかず、傾いた躯体を無視して水平垂直に内装の下地を組まなければなりません。
今回は天井と壁のベースを作っていきます。

なるべく沢山作ってから繋げる

ここで当方のDIY施工の進め方を少し申し上げます。
プロなら施工前でも目に見えない納まりが見えるかも知れませんが素人の当方にはぼやけてます。
何か忘れ物があるかも知れませんし考え落ちがあるかもしれません。
なので床も天井も壁も実際にある程度まで納まりが目に見えてから留めつけるようにしています。
それまでは「仮置き」「仮留め」「ダミー」などで対応します。
二度手間になる場合がありますが致命的ミスを回避できる可能性が高まります。

何故沢山作ってからか

多くバッファする具体的な理由は構造上の欠陥は問題外なのでやり直しまたは補強必須ですが仕様変更やプラスアルファ等の「方向転換」がし易いからです。
ブレない自身のニーズとしっかりとした設計が(その時はしたつもりでも)出来ていない事があるので「あーコレ欲しかったなぁ〜」とか「やっぱりこっちがいい」という状況になった時に、差し込んだり、止めたり、変えたりです。

ここの床も多めにバッファ中

この床も未だ根太を転がしているだけですが天井・壁・床で互いに隣接する枠組みが決まれば留めつけていきます。

こうする事で部屋の寸法調整はもちろんの事、根太を置くことでの全体のイメージ確認と細部の問題確認ができ、問題があればやり直しや追加が比較的容易です。
根太を留め付けるのは壁下地側で出来なくなってしまうことを全てやってからという予定です。
なお、現在は根太と壁の隙間を適正にしたいので長めに取ってあります。
この様に各部をなるべく積み上げておいて互い(ここでは壁と床)を突き合わす(留めつける)ように心掛けています。
まぁ、ここまでやっても忘れ物やうっかりミスはあるんですけどね。

外壁面へ断熱材を入れてみる

これが後付けでコーナー窓を付けるため既存の筋交(シングル)が切断されていた壁です。
窓を撤去し埋めて切断された筋交は撤去せず上からダブルの筋交を入れたビフォーアフターがこちら。

断熱材を選定

此処は防音を最重視しなくてよい壁でポリスチレンフォーム(スタイロフォーム)にしようか繊維系断熱材か迷いましたが、やや防音寄りで考えてスタイロフォームではなくホームセンターで扱いのある55mm厚用の袋入りロックウールを入れてみる事にしました。

断熱材が入らない

多少起伏がありますが、既存筋交の厚み分が30mmありますので外壁面へロックウールを滑り込ませて行こうとしたら一部に断熱材(袋入りロックウール)が入っていきませんでした。

原因は外壁下地

狭くて袋入りロックウールが入らず無理矢理入れよう引っ張ってボロボロにしてしまいました。
原因は窓を埋めた際に組んだ外壁下地の胴縁。
無くても新しいモルタル壁を支えることに支障はないと思いましたが念のため入れてしまいました。
この胴縁を入れる前に入れるべきでした。

ボロボロになった断熱材

力技は袋入りロックウールの袋を著しく傷つけウールを袋から脱落させるに至りました。

大体ゴリ押しか横着をすると失敗します。

問題を解決

完璧な解決策は浮かびませんでしたが妥協案で解決としました。
先ず袋入りのロックウールを切断して切断部分を気密テープで再び封をします。

そして一部断熱欠損になりますが逆方向(下から)から入れることにしました。

何とか断熱材を外壁面に入れる事ができました。

四方で納まりの違う断熱材

建物が傾いている事と切断された既存筋交残骸の起伏に伴い詰めたロックウールはやや起伏を帯びています。
室内側にも断熱材を入れるので残った奥行きを確認したいと思います。

先ず、切られた既存筋交が残っている位置。
此処が最も残りの厚み(余裕)がありませんがそれでも何とか壁下地面まで60mm程は残っているかと。

此処は上記の逆側。
既存筋交の残骸が無いので壁面まで奥行きは75mm以上残っています。

柱の傾きのせいで下部は全奥行きが150mmとなり残りは理論上95mm以上と(こんなに要らないのに)余裕たっぷりです。

空気層を15mm程取り部屋側へ断熱材をもう1層設ける予定です。

既存の接合部へ金物補強

経年で梁柱間に隙間が生じています。
今しか入れられませんので金物をつけて補強しておきます。

以前入れ方を間違っていたパイプコーナー金物も正しく修正しました。

これはパイプコーナー金物2つで両側から引っ張っています。

天井・壁・床の施工順について

室内のパーツは天井・壁・床で構成されていますが何処から作っていくのが正解なのでしょうか?

作る順番で変わるメリット・デメリットはネットでも沢山挙げられていますが優先する事項やどこまで作業を決めていく(完了させる)のかで変わるのではと思います。
また、新築と中古、建物の水平垂直度合や作業のし易さでも変わってくるのではと思います。

大雑把に考えると床から作る場合は先に足場が出来て作業がやり易いし安全、床断熱で欠損が生じにくいかと。
天井から作る場合は寸法決めや納まりが容易になるかと。
でも、これはあくまで他の要因が影響しない場合のベースではないかと思うんですね。

部材の「勝ち負け」とは

建築では「勝ち」「負け」という考えがある事をDIYリフォームをやっていて知りました。
此処でいう勝ち負けとはwin lose というような意味ではなく「部材における依存関係」についての考え方で
2つ以上の部材でどっちが先に付いているかだとか、ベース側がどっちなのか等です。

我が家の内装は壁勝ち

我が家は今や「古民家」呼ばれる築年数で、建物の状態は地盤沈下および躯体の傾きが発生している建築物。
このような建物ではありますが、天井・壁・床をパーツとして分離しメンテナンス性向上させたいと考えましたので
床を作るけど根太と合板は留めつけず余裕を持って加工、足場を作って壁の傾きを考慮した吊り木受けで天井の枠組みを作り枠に沿って壁下地を組んでいっています。

こういう壁を先に立てる方法を「壁勝ち」という事は後で知りました。

外壁側の壁を作る

「壁下地上枠」を兼ねた「吊り木受け」を壁下枠から垂直位置に上げてクランプで留めて

壁の末端は間柱を立てます。

水糸も張って通りをあわせて

大梁を飛び越して対角の端から端まで水糸を張ります。

柱の傾き垂直に直すとをこちらの壁の上下では35mm差異が発生します。
35mm角では心許ないと考えて45mm角の壁下地(間柱)入れるので実質5mm程になりますが筋交に接触する部分を一部を削ります。

一部に切り欠きが発生しましたが無事間柱が立ちました。

室内側の壁を作る

リビングの上記もう一方の対面にある室内側の壁です。
こちらも吊り木受けの通りを利用して壁を立てていきたいと思います。
ってコレで本当に大丈夫なのだろうか。
なお、柱を抜いた事による梁の補強で一部垂れ壁を作らないといけなくなっています。
しかもこの梁、建物の傾きに伴い水平ではありません。

水糸を張って直線を出して。

吊り木受けを壁の通り線上に吊っていきました。
傾いた梁に接触させず囲むように下地を組みました。
こちらも、こんなんでちゃんと壁になるのかやや疑問でしたが位置決めし易いのでやっています。
もし強度が足りないと感じたら空けた梁側面にスペーサーを入れて強度を上げます。

こちら側も大梁があるので吊り木受けを割って

水平垂直に下地を組めました。

逆(裏)側から見るとこんな感じになっており補強で入っている受け梁の傾きがよくわかります。

残り壁下地にも枠を組む

残りは900mm幅程度の袖壁です。
壁下地の下枠を打ち込んで。

奥の柱にはホールダウン金物。

間柱を壁下地上枠と共用の吊り木受けへ結んで付けます。

これで正しい位置に壁下地のベースが垂直に立ちましたので周りも決められます。

大引きを留める

壁の位置が決まったので本格的に床の留め付けを開始します。
仮留めだった105角大引を完全に取り付けます。

105角大引の留め付け完了。

新しい床下換気口を付ける

旧式だった床下換気口が基礎補強に伴い奥行きが分厚くなり換気口も新しくします。
これは依存関係は無いのでもっと早く取り付ける筈でしたが長期保管していた接着剤の劣化に気付かず遅れてしまいました。

樹脂製の換気口です。
換気口の上枠を木材とビス留めをして。

買いなおしたコンクリートボンドを換気口の周囲へ塗布

土台とビスで留めました。

これが床下換気口のビフォーアフターです。

加工した合板を床へ載せる

壁の位置が決まりましたので床へ合板を加工して敷く事ができます。
周囲の取り合いが終わってませんので敷くだけで未だ留め付けません。

合板のジョイントを2mmすかして千鳥張りにします。
このように目地に隙間を空ける方法を「目透かし張り」っていう筈です。

周りが決まっているので合板をこんなに綺麗に納める事ができました。
超最低幅(ここは3mmの隙間)で加工していますので何かあれば隙間を増やします。

次回は床を留め付けて更に壁への断熱材を施工していきたいと思います。

【リビング】内装工事#3 床倍率・壁倍率アップ&壁断熱を検討しながら進める
リビングの基礎割れを補強、土台も補強してコーナー窓を撤去、筋交を復旧および追加して現在内装に着手中です。今回は床の根太を取り付けて壁断熱の仕様を検討しながら進めていきます。
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