【リビング】内装工事#3 床倍率・壁倍率アップ&壁断熱を検討しながら進める

窓を埋めて切られた筋交を復旧および追加し外壁側へ断熱材を入れ格子状に組んだ壁下地のビフォーアフター 壁下地造作

築50年の一戸建てをDIYでリフォーム中です。
リビングの基礎割れを補強、土台も補強してコーナー窓を撤去、筋交を復旧および追加して現在内装に着手中です。
今回は床の根太を取り付けて壁断熱の仕様を検討しながら進めていきます。

リビングの根太を留め付け始める

加工してから今まで留め付けていなかった45mm角の根太をビス留めしていきたいと思います。

先ず根太ボンド(KU928C-X)を大引又は土台面の予め設定した位置へ塗布。

この上へ根太をビスで留め付けて行くのですが

根太の標準的留め方

以前大工さんに教えて頂いた45mm角の根太留め付け方法は

  1. 根太を置く面へ根太ボンド塗布
  2. 根太上面からドリルで下穴を空ける
  3. 空けた下穴へ長さ90mm以上のコーススレッド(半ネジタイプ)をインパクトドライバー等で1本打ち込む

です。
こんな風に。

これが現在の標準的な根太の留め方なようです。

で、上記のように留めてさっさと終わらせようと思って作業を開始したのです。

作業中に方針を変える

が、同じ事をするのもつまらないなぁと思って、というか「より良い(と思われる)方法を試してみたい」というような欲求を抑えられませんでした。

1階の床は基礎補強と土台補強で以前よりかなり強くなっています。

決して完璧なバランスで強くなっているとは言えませんが広範囲で補強されていますので根太を強くしたところで地震等での直接の影響は良くも悪くも少ないかも・・・いや、正直分からない。

やらないよりやった方がマシ(と、思いたい)

他の箇所もそうですが良かれと思ってやる事が必ずしも良い結果を生むとはいえないでので色々調べて勉強しても疑念や葛藤は常にあります。
でもまぁ、理由あって隣のダイニングキッチンも相当床倍率高いし、弱いより強い方が良いかという結論に行き付き(結局いつもコレか)ここも床倍率を上げる方向で作業します。

【ダイニングキッチン】床を造る#1 根太の高さは90mm 木表と木裏 & 反りとムクりどうするの?
地盤沈下で一部土台が下がっており、これに沿う形で基礎と土台補強を余儀なくされました。沈下の高低差は最大で25mm程ですが元より少し高くした事と、既存土台の位置がマチマチなので、余裕をもって補強ができる位置を勘案して合計90mmの高低差をダイニングキッチンに付けました。

コレでバランスも取れる筈。
大丈夫、大丈夫(ホントかよ)。

床倍率アップの根太留め付けで再開

年輪の間隔が広く柔らかい米松材は極力床には使わないようにしていますが、今回根太用に購入した45mm角の米松材は最近入手した物では珍しく年輪の間隔が細かくて硬く「この材料なら複数の方向からのビスに耐えられるのでは」という期待もありこれを活かしてみたいと考えました。

STEP1:上からビス2本

先ず、根太を正しい位置から断固として1mmもズラさないという決意の元ボンドを塗布、根太をクランプで締め留め、下穴を空けてから根太上面へ90mmのコーススレッドを1本ではなく2本適度な間隔を空け打ち込みます。

STEP2:斜めからビス2本

そして今度は根太の両側面へ高さ40mm辺りに60度の角度でクロスさせるように90mmコーススレッドを下穴を空けつつ斜めに両面均等に打ち込んでいきました。

出来栄えは

こんな感じになりました。
大引上では1箇所につき90mmコーススレッド4本です。

以下は基礎補強した土台上に留めた根太です。
ここの根太は補強基礎+補強土台上にあるので安定感はハンパないですね。
土台上では1箇所につき90mmコーススレッド3本です。

標準的と今回の留め方比較

根太の標準的留め方と今回の留め方です。

【おまけ】90mm高の根太の留め方です。

床倍率アップの根太が留め終わる

衝動的に変更した根太へのビスですが無事打ち込めました。

  • 根太総本数:11本
  • 根太ピッチ:303mm
  • ビス打ち込み箇所:44箇所
  • ビス総使用本数:約154本(90mm)
  • 大引へのビス/1箇所:4本(上から2本・斜め打ち2本)
  • 土台 OR 根太掛けへのビス/1箇所:3本(上から1本・斜め打ち2本)

斜め打ちで根太が割れてしまった所も

下穴も空けてビスを打ち込んで割れの大小ありますが全体では4箇所ほどでビス40本にき1本程このように根太が割れてしまいました。
斜め打ちの中では16本につき1本の割合で割れた事になります。
これは一番酷い所の写真です。
繊維に沿って表面が割れているので深刻度は軽と判断また、ここが割れていても上からビスが効いているので動く事はないと思いますが残念でした。

90mm長コーススレッドの径は4.5mmで、下穴に使ったドリルの径は3mmでした。
下穴はビス径の80%〜70%が適切だという事なので少しキツ目ではありますが良好かと。でも比較的木の弱い部分に当たってしまったのかも・・・木は生き物ですしね。
万が一、後で何かあっても床下へ潜って補強で何とかなります。
だ・・・大丈夫でしょう(震)。

際根太はより強化

ちなみに部屋の隅にある根太は「際根太」というらしく此処の下には45mm厚の根太掛けを複数入れて強化を図りました。

根太留め付けの作業時間は2時間程でした。

再び加工済みの合板を載せておきます。

壁の仕様を考える

次は壁です、
ここの外壁側の断熱材は押し出しポリスチレンフォーム(スタイロフォーム)と繊維系断熱材どちらにしようと考えて、選定したのは繊維系、材質はロックウール、厚み55mm、タイプは袋入りです。
で、室内側の壁下地は根太と同じ45mm角です。

なお中央の間柱ははめ込んでいるだけで未だビスで留まってません。

室内側の断熱材はどうする?

さて、室内側の断熱材はどうしようか。
この面は掃き出し窓があるので防音効果が低く、環境的にも必要性が低い壁面になります。
下地と同じ45mm厚のスタイロフォームが詰めやすいですが現時点でこの面に半分以上残っている土壁の防音効果に穴を空けるのもどうかと。

既存の掃き出し窓の2重化可能ですので、ここはやや防音も考慮してロックウールが良いかと考えました。

ロックウールを選ぶ

この面は柱が室内側へ倒れてて垂直に壁を立てるとタダでさえ部屋が狭くなるので壁下地は横胴縁は入れず格子状に組みますので断熱材は切断加工が必要。
従って袋入りロックウールではなく加工ができる裸タイプのロックウールが適していると考えました。

断熱材の性能は密度と厚みが関係しており分厚い程、密度が高い程高性能になりますがコストも高くなります。
ネットで入手可能な市販品裸ロックウールでは密度は40K、80K、200K・厚みは25mm、50mm。
今まで50mm厚200Kのロックウールを購入した事があり、使用感は固く加工し易いですが硬い分割れ易く、でも防音効果はなかなか良いという感想。その分価格は高めですが・・・。

防音が最重要である箇所ではないので経験則から密度200Kは最強オーバースペックだと判断、でも最弱40Kでは心許ないので中堅の80K、厚みは下地に近い50mmが良いと考えました。

厚みが合わない

外壁側の断熱材と室内側の断熱材に空気層を設けて内外互いの熱伝導を分断したいと思います。
45mm角の下地へ80K50mm厚のロックウールは5mm圧縮すれば多分入ると思いますが実際に手元に無いので分かりません。

50mmを5mm圧縮するのかしないのか

納まりは硬い200Kでも5mm圧縮は何とかなりそうですので80Kならさほど問題にならないと思いますが細かくいうと断熱効果は本来の性能では無いかも知れません。
しかし、格子状に組む下地の裏にロックウール落下防止の押さえが必要なのでどの道下地の加工が必要です。
なら、押さえと一緒に面倒ですがテストも兼ねて5mm厚のベニヤを挟んで下地の奥行きを50mmにしても良いかなと思いました。
で、壁の仕様は以下の様に決めました。

これをテストケースとして以降の壁を対応していきます。

壁下地(テストケース)造作開始

ロックウールを注文して状態確認後でもいいですが50mm厚にすれば理論上は100%入るのでもうやってしまいます。

先ず床から910mm、1820mmの位置へ余っていた端材を活用して太めの下地を入れます。
未だビス留めはしていません。

ダブル筋交の完全なる仕上げに中心に釘を打って固定しておきます。

ベニヤを足して奥行きを50mmに延長する

45mmの間柱へ5mmプラスして奥行きを50mmにして

裏へ断熱材脱落防止の押さえを付ける

筋交の部分は奥に延長不可なので避けてそれ以外の部分は裏の押さえの胴縁をつけます。

間柱をビス留めする

断熱材の押さえを入れつつ、間柱の奥行きが50mmになりました。

胴つなぎを入れる

縦には間柱を入れましたので今度は横へ胴つなぎを入れます。
端材を有効活用していきます。

下はこんな感じで

筋交周辺はこんな感じです。

で、胴つなぎをビス留めします。

できました。
壁倍率が高過ぎるかなぁ・・・

奥行き50mmの下地+断熱材押さえの構造

壁下地の納まりはこんな感じです。

こんな面倒な事せず、奥行き45mmのままで組んだ下地の表から合板等を入り易い場所だけ入れてタッカーで打ち留めてしまえば終わると思うんですよ?多分。
んで、50mmの断熱材を押し込んでしまえば終わり。
でも、テストケースでやってみました。

現在までの壁のビフォー・アフター

土壁を落として、窓を埋め、筋交を復旧および追加、断熱材を入れて部屋側にも50mmの断熱材が入るように壁下地を組みました。

電気配線用配管

電気配線用のPF菅を挿入しておきます。

50mm厚80Kの裸ロックウールが到着

施工に追って80K50mm厚の裸ロックウールが到着しました。

ロックウール200Kと80Kの比較 梱包状態

以前使用した200Kのロックウールと今回注文した80Kをざっと比較してみます。

【ランドリールーム】間取り変更して風呂場跡を再生 内装編#5 壁に高性能ロックウールを入れる
築50年の一戸建てをDIYでリフォーム中です。今回は断熱と防音のためテストも兼ねて200K50mm厚のロックウールを入れてみたいと思います。

先ずは梱包状態。
80Kはビニールのみ、200Kの方が段ボールに入っていて厳重でした。
200Kは硬いので衝撃で割れ易いからでしょう。
※写真の200Kは2ケースです

ロックウール200Kと80Kの比較 詳細

200Kと80Kの1ケースの入数や価格についてです。

項目厚み50mm密度200K厚み50mm密度80K
入数5枚8枚
価格¥16,346¥11,500
1枚あたりの単価¥3,269¥1,437
寸法50 x 605 x 910mm50 x 605 x 910mm
平米数(約)3平米4.7平米

当然ですが80Kの方が200Kより単価は安いです。また入数も多いです。
密度80Kの2.5倍が200K、1枚当たりの単価は比較すると約2.2倍で概ね密度に準じているようです。

断面の比較

ビニールを開けて中身を確認しました。

状態は200Kより80Kは大分フワフワしています。
まぁ200Kのが2.5倍の密度なので当然ですね。

次回も床下地と壁下地施工が続きます。

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