これが150x105x3mの米松ドライビームとかいう名前のヤツです。
コイツが梁になります。
私が勝手に印を付けたんですが鉛筆で「上」と書いています。
この印はこの面が上になるよ!という意味です。
木という素材について
木には方向があるという事実は知識としては存じていましたが、ではどうするのか?という所までDIYの開始当初は分かりませんでした。
DIYで施工を学んでいるうちに木を扱う人の中では常識中常識だという事を理解していきました。
木は「木目で使う方向が決まる」のです。
DIYを開始した直後に教えてもらったので本当に助かりました。
材料が大きければ大きいほどコイツを間違うと取り返しのつかない事になる場合があるので注意が必要です。
たくさんのウェブサイトで説明してありますので今更説明の必要は無いと思いますが少しだけ掲載してみておきます。
木材は真っ直ぐではない
木材に触れた方なら気づいておられると思いますが、だいたい木材は真っ直ぐではありません。反っていたり捻れていたり。
いや、まぁめちゃくちゃに歪んではいないですが工業製品とかとは比べ物にならないレベルです。
今更ですが木は植物で自然の物ですもんね。
種類・育った環境・切った部位等でも違うし、見た目は似ていても全く同じ物はありません、当然っちゃあ当然です。
水分を含むと膨らむし、温度が下がれば収縮、上がれば逆に膨張。
買ってきた時はそこそこ真っ直ぐな木材でも時間が経過すると反ってきたりします。
調べれば沢山出てきますが、木から木材への製造方法も色々あるようで興味深いです。
反る方向は概ね分かります
とても基本的な事だと思いますが、木材の反る方向は100%でなくてもある程度予測できるという事なんです。
こんな感じで木の断面図があったとして
色んな方向から切り出され木材として出荷されます。
そして我が家にもこんな形になってお迎されます。
木表が反る
木材には「木表」と「木裏」がという風に名前が付いていて
木裏より木表が内側へ引っ張る力が強くて「結果的に木表側が反る」という事なようです。
重要な発言
職人さん曰く「ヘコむのは何とかなるけど、反り上がるのはどうしようもない」ということです。
なので反らせたい・反らせたくない方向を見極めて材料を設置するのが常識だということなようです。
この特性を利用して反る方向に荷重をかけて押えたり、反ってもいい方向へ逃したりと反る前提で木という材料を如何に使うかが大切なようです。
梁の場合は
以上を踏まえると梁は以下の画像のようになるはず。
梁は下がるのがNGなので木表を下にして梁が反り上がるように
外に面している場合は外に反るように
部屋内で使う場合細かいことは分からないのですが壁は優先を考えて選択するようです。
今回の梁は何割か壁になるのでムクれる(ヘコむ)方をリビングにしました。
梁の設置開始
買ってきた米松の梁はいつも切り口がザラザラしてます、これは乾燥前にカットしているからなのかな?
端を少しカットして綺麗にしました。
上記特性を踏まえると自ずと以下のような方向になります。
室内側の梁にホゾを掘る
予め付けた墨に沿ってノミを入れます。
掘り返します。
チェックとして先程切り落とした材料を入れてみます。
ばっちりOKでした。
梁を加工する
これは桁補強材を入れる前の画像ですが
収まり寸法を測ってカットした梁に更に加工を加えます。
この下地をかわして入れたいので
かわせるように切り欠きました。
梁を取り付ける
室内側のホゾに引っ掛けて車用の荷物を括るバンドで持ち上げます。
入らない
入りません。
フフン🎵でも、これは想定済みです。
理由は外壁が内側に傾いているからです。
三角関数で木舞竹も考慮したギリギリの寸法を求めてカットしていますので
土壁を落とすだけで入るはず!
再チャレンジ
それでは、カッターで切れ目を入れて
カット!!・・・ん??
またやっちまった
何という事でしょう、貫(ぬき)の事をすっかり忘れていました。。。
そりゃ入ってるわな・・・
またやっちまったな。
梁の寸法見直し
少しづつ切っては試して行くのですが真下からは一向に入りません。
うーん・・・
やり方を変える
気が付くと外壁下地分を切り欠いた箇所は既に無くなっており、貫自体はクリアしましたが貫でしならなくなった太い竹に阻まれつっかえてしまいす。
土壁全部落としてからやった方がよかった。
下からの垂直アプローチをやめて一旦取り付ける高さまで斜めに上げ、横から入れたら入りました。
何度もコネた事でホゾの下が欠けてしまいました。
そして梁を上に押すと2mmのスペーサーが入るようになってしまいました・・・
って・・・
表面が欠けただけなのに何で?
どうやら奥は最初に1~2mm深く掘ってしまっていたようです。
平行に掘ったつもりだったのに・・・雑だったみたい。
入ったので状態をチェック
計画通りにいったかチェックです。
水平チェック
部屋(ダイニングキッチン)側
中間
外壁側
悪くないのでは?
密着度チェック
一番梁せいのある既存の梁
いい感じ
転びチェック
未だ柱を立てていませんが一旦転びをチェックです。
終端(部屋側):1mm程傾きあり
既存梁下:1mm程傾きあり
終端(外壁側):ほぼ水平
既存梁が下がっているのでその通りになっています。
これが正しいです。
この後、柱を立てるとどうなるかです。