筋交が切られコーナー窓が後付けされた壁に再び強度を取り戻そうと窓を埋め筋交を入れ直す事にしましたが既存梁の角が初めから欠損していてダブル筋交の2本目を入れる事が出来ませんでした。
今回はこの欠損している梁に受け梁を入れてちゃんと筋交が効くようにしていきたいと思います。
これじゃ意味のない筋交だよ
筋交を切られてコーナー窓が後付けで付けられていたのを元に戻しつつ筋交はダブルにしようと施工したところ梁が元々欠損していてダブルに出来ませんでした。
この梁の欠損ですが通常は100mm程ある筈の下面が60mm位になっています。
この問題を力技で解決出来なかったので正攻法で筋交ダブルが収まるようにしていきたいと思います。
2階への水道管を一時停止
先ず、筋交取り付けの邪魔になるのでこの2階ベランダへ繋がる水道管を今後構造材と干渉しないようにルートに変更しつつ一旦栓をして停止します。
しかし水道管を繋ぎ直すにしてもベランダの水道も老朽化してきているので蛇口の交換必須。水道位置の変更も視野に入れ、今は無い排水管を整備してスロップシンクを導入出来ればと思っています。
筋交取り付けの邪魔になる水道管
これが筋交取り付けの妨げになっている水道管の根元です。
水道管の配管ルートは1階の室内を通って一旦外へ(地中)出て、再びこの位置へ外から入って来て上へ延びています。
このコーナー窓取り付けのために切られた写真の筋交は撤去せず上から新しい筋交を被せるように取り付けます。
水道管を切断
水道の元栓を締め、根元から少し余裕を取って切断します。
上から大量の水が降りてくるのでタオルで受けながらパイプソーでhivpの水道管を切断します。
ベランダへの水道管一時停止完了
切断したらエルボで90度曲げて一旦キャップをしておきます。
暫くベランダの水道は使えなくなりますが問題ありません。
梁受け材を壁の垂直面に合わす
水道管の干渉から解放されたので今度は初めから角が欠損していた梁へ図のように半サイズの受け材を下へ敷いていきます。
加えて梁下へ敷いた受け材は壁下地の一部になります。
壁の垂直を出す
先ず、柱の根元から垂直位置をレーザーで出して墨を付けます。
垂直レーザーが柱からズレているのは柱が傾いているからです。
このレーザーの位置が壁下地の面になります。
受け梁の位置を特定
両端に墨を付けたら水糸を張って取り付け位置を出します。
この水糸が受け梁の先端かつ壁下地の面になります。
※部屋全体の矩と寸法を測って調整済みです。
窓を埋めた壁へ筋交を取り付ける
受け梁の位置が出たので今度は端部を決める事で梁の長さを決定できます。
よって直交するコーナー窓を埋めた側の壁へ筋交を先に取り付けます。
「くの字形」で入っていたこちらの切断された旧筋交の上から新しい筋交を取り付けていきます。
筋交の寸法は幅105mm厚みは30mmです。
1.5倍筋交金物を付けました。
ハイ、下もホールダウン金物を避けて同様に取り付けました。
梁の受け材を取り付ける
張った水糸に沿って120x45mm桧材を加工して入れていきます。
クランプで仮留めして
既存の梁に当たっている位置に墨付けして
一旦下ろして墨の位置を裏面に転写、これで再び上げるとビスが打てる位置が分かりました。
90mmコーススレッドを等間隔で打ち込んで位置を固定、更に250〜300mmピッチでM12長さ120mmのコーチボルトで受け材を留めていきます。
梁受け材取り付け完了です。
イメージ通りにいきました。
軸が少々ズレますが、加工していた筋交の上45mmをカット、水道管も避けて上手く入りました。
120x45mmを梁受け材とした理由
105mmや150mm厚など梁せいのある受け材のが強度があるのに45mm厚にしたのは欠損している面に対してあまり高さ(梁せい)のある受け材で受けると座屈(転んで)してしまう思ったからです。
受け梁から60mm程で筋交はオーバーハングから30mm位までなので此処の筋交を受ける事は(構造計算は出来ませんが)可能だと判断しました。
また、120mm幅にしたのは寸法を測ったところ正確に上部壁下地として機能すると判断したからです。
ホームセンター入手が容易なサイズですし。
筋交受け材を入れたビフォーアフター
これが欠損した既存梁の下へ受け材を付け筋交ダブルの2本目が入ったビフォーアフターです。
もし、強度が足りなそうな場合は追加で補強可能です。
未だ留め付けていませんがいい感じです。
水道管の移動に失敗した事を除けば・・・
水道管やり直し
移動させた水道管のエルボが数ミリ筋交に干渉していました。
実際に筋交を入れて確認すべきでした。
あ〜〜〜もう2度手間です・・・
水道管の位置を調整
水道管を再度切断して下げました。
筋交との隙間は5mm程です。
根元はほぼ限界、地震で筋交が動いても水道管割らないかなぁ・・・
もしダメっぽい場合水道管は別の場所から引き直します。
次回は筋交を留め付けつつ間柱も入れていきたいと思います。