【2階】天井を断熱するゾ#5 妻壁換気で小屋裏の換気を高めるため外壁に穴を空けてガラリ(換気口)取付、自然換気を構築

小屋裏通気ガラリ取付 外壁

夏がメチャクチャ暑い2階、原因はスレート屋根と小屋裏(屋根裏)の換気不足、天井に断熱材なしという事で
2階の小屋裏に床を造りつつ桁中断熱を施工しようと奮闘中です。
前回で新しく梁を入れつつ根太を架け、小屋裏床の下地が出来てきています。

今回は小屋裏の換気を十分させるため換気口(ガラリ)を設置します。

現在の小屋裏は換気不足

今回は小屋裏の換気不足を解消しようと換気口を取り付けます。
現状はこちら。

片方には換気口が僅かに空いてあり一応ガラリが取り付けてあります。

それに対して向かい合うこちらには換気口がなくガラリもなし

今の小屋裏換気を図にすると

こんな感じかと。
換気口は片方のみ、エアフローは無いに等しいかと。
しかも開口面積はあまり広くありません。

小屋裏換気プラン

リフォーム後にはこうなる予定です。

小屋裏換気プラン 概要

換気口を開けてエアフローを確保、桁中断熱で小屋裏と室内のを断熱壁には気流止め。
100φの通気ガラリを片方に2基、合計4基取り付けます。

ガラリとスリーブ使います

宇佐美工業 ステンレスU型フード付ガラリ 100φ
未来工業 防水換気スリーブ (延長ソケット付) PYSB-100-ES

換気スリーブは小屋裏壁に土壁を塗る予定で長さが必要なので買いました。

ガラリ・スリーブ取付イメージ

モルタル壁は穴を開けてみないと厚みが分かりませんがスリーブの長さが調整できるタイプなので大丈夫かと思います。

果たしてこれで換気は足りるのか?

ガラリの通気性能もメーカーの公表値と防雨性能を勘案しつつ最適と考えられる物を選びました。
小屋裏の中程に通気がないのが気にはなりますが問題が起こった場合の奥の手として軒天換気を残しておきます。
あと、それでもダメだったら最悪強吸制排気システムという手も・・・いやぁ、それは避けたい・・・
一応職人さんには「これで換気は十分だとろう」言われてはいますが安心はしていません。

大事!メンテナンスが出来る事

天井の断熱とか失敗したらマジヤバイと思うんですよ。
システムでもメンテナンスがし易い組み方しないと後で大変なことになるし、増してや建築物なのでヤバいのは素人の私でも想像できます。

よって、何かあっても対処できる構造にしておくことが寛容かと。
そのような理由もあって小屋裏床を造ります。

開口の位置決め

願わくば換気口の水平ラインを合わせたいのでレーザーで両方の良い位置を模索します。

開口位置決定

両妻壁の水平を意識しつつなるべくバラ板が傷まない箇所を見つけました。
そしてなんと、換気口がある方、実はもっと通気孔が空いていて防水紙で塞がれていました、50年間も。
ちなみに映っている緑の養生テープは通気網(というかタダのラス網)の目が荒く虫の侵入防止に暫定的に貼っています。
これも後で目の細かい網を付けます。

屋根上作業足場

今回はダイヤモンドホールソーでモルタル壁を外からコア抜きするために屋根上作業となります。
脚立がないと届かない高さで、しかもスレート屋根を割りそう・・・
困っていたら知り合いの職人さんが手伝ってくれました。

【恐】傾斜に脚立を立てる

屋根の頂点が1階と2階で違うので脚立が斜めになります。
いや、これ怖いわw
屋根割りそうだし・・・
右下に見えているのは職人さんの足w

【怖】ロープで引っ張る

脚立が倒れないようにロープで引っ張っての作業です。
これ大丈夫??怖いんですけどw
ちなみに上ったのは私ではなく職人さんです。

でも、一人だと超怖いですが二人なのでひとりが脚立を支えたりできるので大分危険性は低くなりました。

穴(孔)を開ける

取りあえず3種類用意しました。
左から、ハンマードリル@SDSplus・ドリル@ダイヤモンドコアドリル100φ・ドリル@ホールソー110φ

内側:ハンマードリル(そこそこの品)

ドリル自体は確かな品、ドリルもプロ用の確かな品。
先ずハンマードリルで印を付けた内側からモルタルに穴を空けます。

外側:ダイヤモンドホールソー(安物)

DIY用の電気ドリルとこの作業の為だけに買った1,400円のダイヤモンドホールソー
開けた穴を軸にして外からこのダイヤモンドホールソーでモルタル壁をコア抜きしてもらいます。
写真はありません。

内側:ホールソー(安物)

古いけど一応プロでも使える電気ドリルとこれも、この作業だけに買った1,600円の安物ホールソーで
今度は内側から径110mmでバラ板を抜きます。

空きました。
光が眩しいゼ!!

穴空け完了

無事穴が空きました。

これを繰り返していきました。

モルタル壁の厚み

抜いたモルタル壁です。

30mmくらいの厚みを想定していたんですがおよそ15mmくらいしかありませんでした。
スリーブは幾分かカットする事になりそうです。

ガラリを取付る

壁を造る予定なので今回はコーキングをしません。

ガラリを挿して

一旦出来上がり。
屋根もあるし、余程の雨でないと中に吹き込まないと思いますのでしばらくこのままです。
しっかりはまっているので落下の心配もないと思います。

内側です。
バラ板は最小限のダメージに留められたのではと思います。
後でバラ板も補強します。

もう一方も

同じように穴を空け対応しました。

安物ホールソー シャンク根元から折れる

実は安物の110mmホールソーがこちらの作業中に6角シャンクの根元から折れてしまいました。
理由は外壁側の職人さん側に渡していたDIY用の電気ドリルがパワー不足でパワーがある方の電気ドリルと交換して内側のバラ板はマキタの18Vインパクトドライバーで作業していたからです。
安物なのに振動を与えたのが悪かったと思います。
ちょっと大変でしたが何とかなりました。

めでたし、めでたし・・・とはいかず。

換気孔(通気口)足りない

計算間違ってました。

このブログを書いていて気が付きました、換気孔の面積が屋根面積に対して足りていませんでした。

両妻壁にそれぞれ換気孔(吸排気両用)を設ける場合は、換気孔をできるだけ上部に設けることとし、有効換気孔面積の合計は天井面積の1/300以上とする。

有効開口面積と有効換気面積の違い

ネットで調べていると関連情報には「有効開口面積」とか「有効換気面積」とか微妙に違った言葉が出てきます。
あくまで個人的にまとめた意味としては

  • 有効開口面積:開口として有効な面積
  • 有効換気面積:換気に有効な面積

なようです。※あくまで自分調べ

これをガラリの場合に適用すると

穴の径が「有効開口面積」で

メッシュの部分を除いた面積が「有効換気面積」

だということになるのだと思います。

メーカーのページにもこのようにあります。

有効換気面積とは

基本的には開口部の面積
網付の場合は0.7の係数を掛けた面積

https://uk-usami.co.jp/airvent/

今回の製品では
有効開口面積 x  0.7 = 有効換気面積
に、なるようです。

有効換気孔面積はどのくらい必要だったのか

では、本当は我が家の有効換気孔面積はどのくらい必要だったのかをもう一度正しく計算し直してみます。

今回の場合、「有効換気面積」と「有効換気孔面積」は同義だと解釈しました。

2階の面積

これが2階の縦横寸法、床は14畳です。

ちなみに面積は約23㎡
3640mm x 6370mm = 23186800mm2(23.186800㎡)です。

屋根 斜辺を求める(三角形 公式)

屋根は床より若干面積が広くなります。
三角形の斜辺を求める計算をしてみると
※平方ミリメートル(mm2)計算です

底辺:3640 / 2 = 1820mm
高さ:450mm(およそ実測)

求められた斜辺:1874mm2(約)

屋根の面積を求める

屋根半分面積:1874 x 6370 = 11937380
三角形なので2倍にして


屋根全部面積:11937380 x 2 = 23874760mm2(23.87476㎡)

換気用に必要な有効換気孔面積:23874760 / 300 = 79583mm2

必要な有効換気孔面積は79583mm2(0.079583㎡)であると思われます。

現在の有効換気孔面積は?

まず、空いているガラリの有効換気孔面積を求めます。

ガラリ100φ1基の有効開口面積
(50 x 50) x 3.14 = 7850(約)

有効換気孔面積にするため(網付きなので)係数0.7を掛けて
7850 x 0.7 = 5495

これを4基分
5495 x 4 = 21980mm2

追加要素

片方にしかない既存の換気孔面積を測るとおよそ18000mm2

この面積を追加します。
21980 + 18000 = 39980
現在の有効換気孔面積:39980mm2

あとどのくらい有効換気孔面積が必要か?

有効換気孔面積の合計は天井面積の1/300以上」という事で

我が家で必要な有効換気孔面積79583mm2
今の有効換気孔面積39980mm2

現在の有効換気孔面積から後どのくらい必要か:79583 – 39980 = 39603mm2
現在の有効換気孔面積から後何倍必要か:79583 / 39980 = 1.99(約)

結論

今の倍必要

取り付けた4基と以前からある換気孔面積を合わせた値の2倍必要だということが分かりました。
何を見てたの?オレはバカなの?

追加する設備を検討

では、これを満たすにはどの設備を導入すればクリアできるのか
同じ製品を基に見積もってみました。

100φを4基追加

同じ100φガラリ(UK-UGEN-S4タイプ)2基づつ合計4基を追加すると
(((50 x 50) x 3.14) x 4) x 0.7 = 21980
残り必要面積:39603 - 追加面積:21980 = 17623

17623mm2足りない

計算上少し足りないが周辺の隙間を勘案して有効通気穴面積を割り増ししても良いだろうか・・・

100φガラリを2基づつ追加して合計8基設置したイメージ(合成写真)

100φの同じガラリを2基づつ4基追加して、合計倍の8基にした場合の出来上がりがどんな感じになるか合成で作ってみました。

攻撃力高そ、ビーム出そ。

100φガラリ2基+角型ガラリを追加する案はどうだ?(合成写真)

元々換気孔が空いてなかった方に角型のガラリを追加して両面同じ構成にする。
良いガラリが見つかったらクリア出来るかもしれない。

150φを4基追加

ワンサイズ大きい150φガラリ(UK-UGEN-S4タイプ)2基づつ合計4基を追加すると
(((75 x 75) x 3.14) x 4) x 0.7 = 49455
残り必要面積:39603 - 追加面積:49455 = -9852

9852mm2余裕あり

数値上、こちらが確実ではありますが・・・

面倒な事になる

こっちは確実に有効換気孔面積をクリアできるが150φのガラリは想定外、面倒な事になります。
100φの場合概ねバラ板の幅と同じだったので影響を抑える事ができましたが150φはバラ板の幅を著しく越えてしまっています。

見た所、奇跡的に良いポジションが見つかる感じも無く
これはバラ板の縁を切ってしまうレベルですので補強が必須となります。

150φガラリを4基づつ合計8基設置したイメージ(合成写真)

こちらはワンサイズ大きい150φのガラリを2基づつ両サイドに追加して4基づつ、合計は同じく倍の8基にした場合の出来上がりがどんな感じになるかの合成です。

補強して上手く穴を空けられたらこちらでもいいですがさて、どうしたものでしょうか。

一旦終了です。

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