大規模外壁修繕2 ~手さぐりの外壁補修~

外壁補修の解体からラス網を付けるまでのビフォー・アフター5カットを1枚にまとめた画像 外壁

外壁に亀裂が入って壁のモルタルが落ちている箇所がありました。
「落ちた箇所を埋めればいい」という考えは大甘だったと着手してから思い知らされました。
外壁を切っても切っても悪い箇所が無くなりませんし、悪い箇所を切っていくに連れ、構造上の不具合が露呈し欠陥工事まで存在して本不具合になっていた事が分かりました。
補修に手間をかけたくない半面、ちゃんと補修しないとやった意味がないのでは?という気持ちが手間と時間とコストを浪費させモヤっとしますが、他方、この様な初めての経験で湧いてくる興味本位な感情が現在当方のモチベーションを支えています。

我が家の外壁仕様

外壁の補修に着手するまで興味もありませんでしたがいろいろ調べていくうちに我が家の外壁仕様が分かってきました。

我が家の外壁は

  • 柱に直接下地を打ち付けたラスモル工法によるモルタル壁
  • モルタル厚は20mm~30mmで、表面にはリフォーム時に白系の塗料でタイル吹き付けが施されている

です。

先ずはできそうな所を補修してみる

比較的下地の痛みが少ない下部から補修してみたいと思います。

「バラ板」と呼ばれる外壁下地の下部は痛みが少ないのでここなら初めてでも補修しやすそうです。

外壁の被害状況と施工範囲施工着手位置を説明したイラスト

画像では繋がっているように見えますがバラ板は腐っていて触ると簡単に割れました。

外壁下地の腐っている箇所

片方が外れてプラプラになったのでバラ板1枚を切断、撤去しました。

バラ板を撤去した跡です。
汚いです・・・

痛んだ外壁下地を撤去

困ったことに渡し先の下地が端に少しだけ見えているのみです。

外壁下地を撤去後の下地を打つ場所を検討

何とか下地を取り付ける事に成功しました。

外壁下地交換完了

もっと壁を切れば打ち付けるための下地が現れるのでは?

本当はこのあたりまで切れば下地が現れるので作業がし易そうですが。

撤去したモルタル壁の縁を綺麗にできない理由

失敗してガス管を傷つける可能性があったためこれ以上壁を切断するのを止めました。

撤去したモルタル壁の縁を綺麗にできないのはガス管があって危険

ガス管怖すぎでこれ以上の開口を断念です。

ラス網を貼る

防水紙(アスファルトフェルト)を大まかに切断します。

防水紙(アスファルトフェルト)

大まかに切断した防水紙の細かい箇所を加工してタッカーで留めます。

外壁補修で防水紙を貼る

採寸してラス網を切っていきます。

ラス網を切断加工

できるだけ貼りついてほしかったので壁の縁に押し込んでいきます。

ラス網をモルタル壁の開口部に取り付ける

ラス網を2重に貼って完成です。
これでいいかな?

モルタル壁補修で防水紙・ラス網取付完了

縁をコーキングする

ジョイント部分防水のため周囲をコーキングします。

知り合いの職人の方にアドバイスをもらって後からコーキングしたのでラス網が邪魔で注入しづらいかったです。

補修で防水紙・ラス網取を取り付けたモルタル壁に縁をコーキング

縁にはみ出さないように注意しながらコーキング剤を隙間に入るだけ入れまくりました。

補修で防水紙・ラス網取を取り付けたモルタル壁に縁に多量にコーキング材充填

情報

モルタル外壁において補修目的の開口部をラス工法で再構築する場合
本当はラス網を貼る前にコーキング剤を流し込んだ方が良かったと思います。

後で設計士の方にお聞きしたところ「コーキングはラス網貼りつけ後でも前でもいい」とのご回答をいただきましたが個人的には
コーキング剤を充填して直ちにラス網を貼る事でラス網も定着して防水も完了するのではと思います。
あと、コーキングの主目的は外壁と内壁を完全に分断させるための防水処理だと思いますが副次的に周囲のモルタルの補強も兼ねているようです。

シーラーを塗る

シーラーをモルタルに塗ります。
本製品は塗装の下地などに利用される水性のものです。
既存のモルタルにしみ込んで表面がコーティングされモルタルが付きやすくなります。
また、既存モルタルの強度向上にも寄与してくれるようです。

防水会・ラス網・コーキングを施工した外壁の補修場所にシーラーを塗布

樹脂モルタルを縁に塗る

開口部周囲のモルタルは脆さを否めません。
強度を出すため周囲を樹脂モルタルで固めます。

コニシKモルタルセットです。
高いので大事に使います。

エポキシ系樹脂モルタル コニシ Kモルタルと専用プライマー

縁にプライマーを塗布後
周囲をKモルタルで囲みます。

エポキシ系樹脂モルタルをモルタル壁の縁に形成

完了です。

開口した被害の大きかったモルタル壁をラス網工法で補修

あとがき

外壁補修中、いっそ全面をやり替えたかったのですがこの時モルタル塗りの経験が殆どなく2m以上ある高さのモルタル壁を塗れる自信がありませんでした。
今ならちまちま補修せず、業者の方がやっているように面自体を大きく開口して下地を作り直して全面モルタルを塗ります。
これが一番早くて綺麗だと思います。

経験を踏まえたラス網のより精度の高い理想を描いたイラスト

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