外壁に亀裂が入って壁のモルタルが落ちている箇所がありました。
「落ちた箇所を埋めればいい」という考えは大甘だったと着手してから思い知らされました。
外壁を切っても切っても悪い箇所が無くなりませんし、悪い箇所を切っていくに連れ、構造上の不具合が露呈し欠陥工事まで存在して本不具合になっていた事が分かりました。
補修に手間をかけたくない半面、ちゃんと補修しないとやった意味がないのでは?という気持ちが手間と時間とコストを浪費させモヤっとしますが、他方、この様な初めての経験で湧いてくる興味本位な感情がモチベーションを支えています。
我が家の外壁仕様
外壁の補修に着手するまで興味もありませんでしたがいろいろ調べていくうちに我が家の外壁仕様が分かってきました。
我が家の外壁は
- 柱に直接下地を打ち付けたラスモル工法によるモルタル壁
- モルタル厚は20mm~30mmで、表面にはリフォーム時に白系の塗料でタイル吹き付けが施されている
です。
先ずはできそうな所を補修してみる
比較的下地の痛みが少ない下部から補修してみたいと思います。
「バラ板」と呼ばれる外壁下地の下部は痛みが少ないのでここなら初めてでも補修しやすそうです。
画像では繋がっているように見えますがバラ板は腐っていて触ると簡単に割れました。
片方が外れてプラプラになったのでバラ板1枚を切断、撤去しました。
バラ板を撤去した跡です。
汚いです・・・
困ったことに渡し先の下地が端に少しだけ見えているのみです。
何とか下地を取り付ける事に成功しました。
もっと壁を切れば打ち付けるための下地が現れるのでは?
本当はこのあたりまで切れば下地が現れるので作業がし易そうですが。
失敗してガス管を傷つける可能性があったためこれ以上壁を切断するのを止めました。
ガス管怖すぎでこれ以上の開口を断念です。
ラス網を貼る
防水紙(アスファルトフェルト)を大まかに切断します。
大まかに切断した防水紙の細かい箇所を加工してタッカーで留めます。
採寸してラス網を切っていきます。
できるだけ貼りついてほしかったので壁の縁に押し込んでいきます。
ラス網を2重に貼って完成です。
これでいいかな?
縁をコーキングする
ジョイント部分防水のため周囲をコーキングします。
知り合いの職人の方にアドバイスをもらって後からコーキングしたのでラス網が邪魔で注入しづらいかったです。
縁にはみ出さないように注意しながらコーキング剤を隙間に入るだけ入れまくりました。
情報
モルタル外壁において補修目的の開口部をラス工法で再構築する場合
本当はラス網を貼る前にコーキング剤を流し込んだ方が良かったと思います。
後で設計士の方にお聞きしたところ「コーキングはラス網貼りつけ後でも前でもいい」とのご回答をいただきましたが個人的には
コーキング剤を充填して直ちにラス網を貼る事でラス網も定着して防水も完了するのではと思います。
あと、コーキングの主目的は外壁と内壁を完全に分断させるための防水処理だと思いますが副次的に周囲のモルタルの補強も兼ねているようです。
シーラーを塗る
シーラーをモルタルに塗ります。
シーラーというのは塗装等の何かと何かをくっつけるための下処理材です。
本製品は塗装の下地などに利用される水性のものです。
既存のモルタルにしみ込んで表面がコーティングされモルタルが付きやすくなります。
また、既存モルタルの強度向上にも寄与してくれるようです。
樹脂モルタルを縁に塗る
開口部周囲のモルタルは脆さを否めません。
強度を出すため周囲を樹脂モルタルで固めます。
コニシKモルタルセットです。
高いので大事に使います。
縁に専用プライマーを塗布後
周囲をKモルタルで囲みます。
この専用プライマーもシーラーの様な役割でシーラーはサラッとしていますがこれはドロっとしていて粘着性があります。
完了です。
あとがき
外壁補修中、いっそ全面をやり替えたかったのですがこの時モルタル塗りの経験が殆どなく2m以上ある高さのモルタル壁を塗れる自信がありませんでした。
今ならちまちま補修せず、業者の方がやっているように面自体を大きく開口して下地を作り直して全面モルタルを塗ります。
これが一番早くて綺麗だと思います。