簡単な作業からはじめて慣れやノウハウ獲得を経てステップアップしていき次第に難しい事にチャレンジするのは新しい事を成功させるための効果的な方法です。
コーキング補修や簡単なモルタル補修を経験し外壁補修にもある程度慣れてきて手さぐりだった「割れた壁に対する補修の方法」が素人なりにも少しづつ身に付いてきました。
しかしこの外壁にはその経験をはるかに超える事態が待っていました。
場所
地震で外壁に大きなヒビ、一部のモルタル壁が落ちてしまっている箇所がありましたが最初は単なる壁の補修だと思っていました。
場所は以下です。
着手前のひび割れ状態
リフォームに着手する前に撮っていた写真です。
クラックは太く複数の軌道を描き、モルタル壁も一部脱落しています。
想像を超えていた
モルタルが壁から離れてしまっているかどうかを少しづつ触って確認しながら除去していきました。
するとどうでしょう・・・見た目の何倍もの面積が既に外壁から剥離していたり、ひび割れして深くモルタル壁を断裂させていました。
ひび割れを触るとモルタル壁が浮いています。
モルタル壁を剥がすと防水紙は変色し破れています。
防水紙を剥がすと下地にダメージを負っていました。
ちょっと面倒な箇所だとは思っていましたが他の場所で何度か経験を積んだ当方としてはサクッと終わらせるつもりで挑んだのですがとんでもない強敵でした。
どんどん剥がれるモルタル壁
モルタルがどんどん剥がれていきます。
剥がしても剥がしても綺麗な箇所に辿りつかず
下地の木が腐っている箇所も多数あり終わりが見えません。
どう見てもダメな木ですよね。
柱に打ち付けてあったバラ板の一部がは腐って朽ちています。
柱も変色して汚いです。
何でこんなに剥がれる?
何でこんなにモルタルが剥がれるのかよく見てみると、どうやら周辺の外壁は1層目(下塗り)と大幅に違う配合のモルタルの2層目(上塗り)がしてあり、互いに接着が弱く剝離を起こしていて2層目に至っては他と比べてかなり柔らかいモルタル(砂が異常に多い?硬化不良?)が施工されている事がわかりました。
2層目のモルタルはおそらく1988年のリフォーム時、施工のしやすさを優先して採光窓を取り付ける際に既存壁の上から塗ったものと思われます。
このように2層になっていて互いに剝離しています。
奥の1層目は硬めのモルタルで上塗り(手前)の2層目は柔らかく弱いモルタルでした。
開かない採光窓をリフォームの時に取り付けたとき塗ったモルタルだと思われます。
酷いモルタルでした。
内側はこうなっています。
それでも少しづつは進んで
「切る」→「確認」→「判断」を繰り返しながらダメな箇所を除去していき補修の完成状態をイメージをしながら進めていきました。
着手当初はとにかく最小限の除去で済まそうと小さく少しづつ開口していきましたが、結果から申し上げると最初から全て除去した方が断然早かったです。
しかしながら、それを理解するには少しづつ状態を確認するしかなかったのも事実です。
プロの方なら容易に理解・判断されるのかもしれませんが当方は素人、状態を切っては確認、切っては確認しないとさっぱり分かりませんでした。
上部
モルタルはボロボロ、下地は朽ちてきています。
ディスクグラインダーで壁を切断、主に柱に釘で留めてある箇所が腐っていました。
モルタル壁の除去範囲は赤の点線くらいになりました。
下部
こちらも浮いたモルタル壁をディスクグラインダーで切っていくと
紆余曲折あり結局全部切る事に・・・
見た目と中身が全然違う事を思い知らされました。
ここまでで分かったこと
ここまでで分かった事は一重に「我が家の壁の中はとても酷かった」です。
具体的には
- 下塗りと上塗りのモルタルが剥離
- 柱周辺では殆どバラ板が傷んでいたり腐っていたりしていた
- 下地の組み方がいい加減で弱い印象
次回、更に外壁補修を進めていきます。