風呂場跡の土台を補強

風呂場だった頃と解体した状態、土台補強した状態の遷移 土台補強

他の場所へユニットバスを設置するため昭和の匂いが漂う狭小風呂を撤去しました。
解体した跡の土台で他の場所との違いがあったのは土台の痛み度合いでした。
このままでは将来的によくないので出来る限り直していきたいと思います。
なお、撤去跡はダイニングと繋がりキッチンパントリーになる予定です。

土台の状態

土台は朽ちてはいません芯はしっかりしていてスカスカでもありませんでした。
でも見た目は随分痛んでいますし、細くなっています。

解体した風呂場跡

解体・撤去後の風呂場跡です。
写真に見えている配管は新しく設置するユニットバス用のものです。

土台を切断して風呂釜が取り付けられていた跡

土台を切断して風呂釜を入れられていました。
これじゃ土台が台無しじゃないですか・・・素人目には非常に安易な方法で取付けられていた印象です。

痛んでいる風呂場だった箇所の土台とブロック基礎

土台の痛みもさることながら先ず基礎にブロックが使われていた事に驚きと残念さがこみあげてきた箇所です。
そして見えない箇所だからといっても仕上がりが汚い
昔とはいえこれがプロの仕事???
この先残念な箇所を多く目にする事になるのですが当該箇所では初めてブロック基礎というものを目にした次第です。

プロの見解

とある関係者の方に見てもらう機会があり状態について受けた評価は

プロ
プロ

この築年数ならマシな方です。

だそうです。。。

補強する!!

素人目でも当該場所は強度を重視した造りにはなっていない上、経験劣化で構造体の弱体化が激しい事は分かります。
この弱くなった骨組みは建物の安定や今後の災害に対して脆弱です。
補強します。

最も脆弱な箇所

土台の欠損箇所です。
ここの切断された土台は最早置物のような存在でした。
控え目に言って木片です。
この木片を取って基礎をディスクグラインダーで均しました。

切断された土台と土台撤去後に基礎ディスクグラインダーでを均す

補強方法をイメージ

素人でもここの適した補修方法はイメージできます。
こんな感じでは?

土台入れ替えイメージ(理想)

仕口を造ってガッチりはめ込めば強そうです。

更に言うとこう↓

補強土台イメージ(理想)

横に補強を抱かせて強度を確保すればより良さそうですが問題があります

仕口加工が出来ない

やったことありません
事前に練習を重ねればすればある程度可能かもしれませんが弱った既存土台を切り取る行為は
在来工法について理解の浅い当方では藪蛇(やぶへび)になる可能性を払拭できません。
つまり「工事レベルが高すぎて無理」ということです。
従いまして既存土台は切らずに欠損部を再作成、既存土台と金物で継ぎ補強材を抱かせて補強する方法で行きたいと思います。

↓これで行きます

再生・補強土台完成イメージ

初めての本格的?な補強にチャレンジです。
今回の目標点は「補強箇所を建築当初以上の強度にする」に設定します。

先ずは短い方から

長方形の短い辺でかつ壁際の補強材から加工します。
サイズは105mm x 105mm 角で材質はヒノキ、種別は「規格外」という比較的安い木材です。

水場で痛んだ土台とブロック基礎に補強土台を取り付けるビフォー・アフター


柱のオーバーハングしている隙間に補強材を滑り込ませました。

補強土台

土台欠損部の加工

次は最も重要な欠損している土台の付け直しです。

元風呂場の欠損土台部分

加工・フィッティング

こちらはサイズ90mm x 90mm角 材質はヒノキです。

付け直す土台の仕口

仕口のオス加工は何とかできました。

作成した新しい土台を仕口に挿す

ガキーン!!と、接続。

既存土台と新規土台の境目(継ぎ手部分)

継ぎ手部分は切り口が直線ではなかったので上に併せました。

既存土台に新規土台を取り付けた状態

全体はこんな感じです。
こんなもんでしょうか・・・

既存土台と新規土台の継ぐ隙間を埋めるくさび

継ぎ手部分の空いた部分用にくさびを入れました。
分かる方にはすぐ分かると思いますがこれは失敗事例です。
後述します。

基礎を補強

基礎補強のためにコンクリートを打ちます。
理由は

  • 土台に補強材を(置いて)抱かせるための場所を造る
  • 基礎の強度向上
  • 汚い基礎が嫌だった
  • 今後コンクリートを打つ可能性があるため見識・経験を得るため及び興味

です。

型枠っぽいモノを造る

基礎補強の型枠作成
基礎補強の型枠作成

コンクリートを打つ下準備

コンクリートを打つのは今回で人生2度目です。
古いコンクリートと新しいコンクリートをくっつける状態の事を「コールドジョイントになる」というらしいです。
またコンクリートを繋ぐ(継ぐ)事を「打ち継ぎ」、この行為全体を「増し打ち」と呼ぶ?
まとめると「基礎の打ち継ぎをするためコールドジョイントな環境でコンクリートの増打ちを行う」でいいのかな???
古いコンクリートに新しいコンクリートを接着する行為は剝離し易く脆弱になりやすいため表面を削ってくっつきやすくして打ち継ぎ面に打ち継ぎ用ボンドを塗布しました。

既存基礎を打ち継ぐためワイヤーブラシで目を荒らす

ワイヤーブラシでガシガシ擦りました。

打ち継ぎボンドを塗布

コンクリート打ち継ぎボンドを塗布

コンクリートを打設

小規模にコンクリートをバケツで練る

コンクリートを練ります。
使用したのは「インスタントコンクリート4kg/袋」4袋程使用しました。

基礎補強のコンクリート打設完了

配管の開口を残して打設完了です。
少し足りなくて右側の体積を減らすことになりました。

コンクリート打設から4日後

4日養生(放置)しました。

型枠を外す前の固まった基礎補強コンクリート

型枠を外す前の固まった基礎補強コンクリート

型枠を外す

2度目の仕上がりは手前味噌ですが表面はそこそこ綺麗にできました。

型枠を外した基礎補強コンクリート

補強土台を置けるスペースを確保。

型枠を外した基礎補強コンクリート

結構ツルツルに出来ました。

型枠を外した基礎補強コンクリート(外壁側)

これは外壁側です。根元にズレがありますが表面は綺麗です。

欠損部分再生

風呂釜があった場所は土台が切られていました。
土台を繋げて本来の形にしたいと思います。

くさびが割れました

上述した失敗事例ですが何度かハンマーで叩き込んでいたら、くさびが割れましたので再作成します。
割れた理由は木の使い方が間違っていたようです。
やり直します。

薄め木材の割れやすい

薄めの木材を切り出すときは縦方向でないと圧力で割れてしまうようです。
勉強になりました。

欠損土台を再生
再生土台と既存土台の間の隙間

継ぎ部分の下に空きがあります。
ここにくさびを入れていましたが割れてしまいました。

切り出したクサビ

くさびを縦に切断します。

再生土台と既存土台の間の隙間にクサビを叩き込む

継ぎ部分の下に叩きこみます。

再生土台と既存土台の間の隙間にただき込み

ハンマーで叩いてギチギチにしました。今度は割れません。

防腐処理

土台の交換はできませんが可能な限りベストを尽くします。
既存木材に防腐処理をしようと思います。

木材防腐剤九三七一(くさんない)

これ、九三七一「くさんない」と言います。
素敵な名前です。

木材防腐剤九三七一(くさんない)を噴霧

腐るなー・・・これ以上腐るなー・・・と願いを込めて噴霧しました。

抱かせて土台補強

仕上がり面が水平な根太受けをつくる

抱かせる補強土台は当然補強のためで、水平は出ているわけもなく斜めです。
なのでスペーサーを作成して補強土台の上に乗せ、未だ留めはしませんが根太受けとする予定です。

傾いた補強土台の上に根太受けで水平にした

スペーサーの上は水平です。

土台の傾きと根太受けの水平を水平器で証明

スペーサーは水平、補強土台は斜め

土台の傾きと根太受けの水平を水平器で証明

スペーサーは水平、補強土台は斜め

補強土台取り付け

実際に補強土台を取り付けていきます。

補強土台をコーチボルトと座金で固定

コーチボルトと座金で固定します。

コーチボルトと座金を150mmピッチで留める

150mmピッチで付けました。
ボルト数は多いとは思いますが「大は小を兼ねる」「弱いより強い方がいい」です。

弱った既存土台の隙間にKU928を充填

痛みが激しい既存土台ですので少しでも強度向上に寄与させようとKU928床職人(根太ボンド)を隙間にたっぷり充填しています。

継ぎ手に金物

分厚い鉄板状の金物を継ぎ手として取り付けます。
柱には金折れ金物90mm x 90mm です。

既存土台と継ぎ土台を金物で繋ぐ

他2辺の補強土台

取り付けた金物の箇所を彫って加工します。

角の金折れ金物をビスとコーチボルトで留める
補強土台を金物を避けるための加工を施す
補強土台を金物を避けるための加工を施す
補強土台フィッティング

今はここまででいったん終了

壁に面している2辺は確定のためビス・ボルトを打ちましたが残り2辺は周辺がどうなるのか未確定なので補強土台の加工はしましたが取り付けていません。
この件は一旦ここで終了します。

土台補強

あとがき

この後どんどんコンクリートに慣れていくのですがこの時は何もかも初めてで
今考える既存の基礎をもっと切ってレーザーで水平を出して型枠を組んでコンクリートを打ち、基礎天は鏝で綺麗に均せばよかったと思いますが当時はこれが精一杯でした。

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