外壁補修の経験をだいぶ積んでレベルアップしてきました。
はじめは外壁を切るなんてとんでもない!!壁が落ちてきたらどうすんの?
「出来る事なら極力触らず補修を終わらせたい」と、思っていましたが補修をやっていく壁の構造も理解が深まりどうすればいいか分かってきました。
今回は昔業者がシーリング工法で補修した跡が劣化してきてひび割れ(クラック)が見えてきているのでUカット(Vカットでも可)工法で補修していきたいと思います。
本施工の優先順位
- 外からの水の侵入を防ぐ
- 壁の強度を出来る限り戻す
- ひび割れの痕跡を消す
行う施工の要旨
- 内部は柔軟性のある変性シリコンで壁同士を接着
- 外を樹脂モルタルで覆う
ひび割れを確認
20年程前業者がシーリング工法でコーキングしたモルタル外壁のひび割れ(クラック)が露出してきています。
コーキングが剥がれてきてモルタル同士の接着も弱くなってきていますので補修のため
先ずこの古いコーキングを剥がしていきたいと思います。
クラックスケールなるものが便利
クラック(ひび割れ)の幅を測ることができる代物です。

0.3mm以下ならヘアークラック、0.4mm以上なら構造クラックの疑いという事らしいです。
ひび割れに沿って浅く切り込みを入れる
ディスクグラインダーでひび割れに沿って浅く切り込みを入れていくとひび割れの程度が分かってきました。当然ですが、モルタル自体を切ってしまわないように注意して作業します。
また、ディスクグラインダーも素人には大変危険な電動工具ですので安全な装備で十分注意して作業します。
表面を削る
ひび割れを中心にして左右20mmずつ程度の範囲で塗装とモルタルを数ミリ削っていきます。
この面が広いほど後で塗る樹脂モルタルの付きがいいと思います。
更に切り込みを入れる
今度はコーキングを充填するための溝を彫っていきます。ここでもモルタル同士の縁を切ってしまわないように注意しながら進めていきます。
掃除
モルタルの屑やゴミ昔のコーキング剤・モルタルの削り粉など付着していては接着力が弱まりますのでキレイキレイします。
プライマー塗布
コーキングを充填する前にプライマーで下地を作らないと接着されませんのでプライマーを塗布します。
コーキング剤充填
ひび割れに滞りなく奥まで充填します。
奥までしっかりコーキング剤を押し込んで「二度と水が入らないように」かつ「モルタル同士を接着」していきます。
結構握力を使います。
4本セットで価格も安いので使い捨てと考えて買いましたが劣化はしていきますが結構長く仕事してくれています。
樹脂のヘラはよろしければ下のリンクでご確認できます。
細かく構造クラックなひび割れを起こしている箇所ってもうダメなんじゃ?
1本線でひび割れ(構造クラック)が走っている場合はいいとして細かく構造クラックが発生している箇所って「クラック箇所を全部取ってやり直した方がいいのだろうか?」と思う事があります。
が、よく考えました。
- 表面化している箇所のみ構造クラック発生しているとは限らない
- そもそも本施工で強度が足りないなら施工自体が成立しない
と、考え密集した構造クラックがあっても
壁とくっついていればいいんじゃね?
- 壁面から剥離していない
- 壁面を叩いたり動かそうとしても動かず剥離もしない
- 壁面を叩いて軽い音がしない
で、あれば補修可能対象としました。
砂を吹き付ける
コーキング剤の上に息で吹いて砂をくっつけます。
「サンドプラスト」というそうです。
名前がカッコいい!!
乾燥後上から樹脂モルタルを塗ります。そのためコーキング面と樹脂モルタルが滑ってしまわないように砂の粒をめり込ませておくとがっちりと樹脂モルタルがひっつきます。
一旦乾燥期間へ
ここで一旦乾燥期間に入ります。
コーキングが乾燥で痩せる(体積が減る)ので
これ以降の作業は思うに1週間以上。
私は20日空けました。
コーキングが痩せた弊害
こういう現象には膨張や収縮といった抗えない力があり、既存のモルタル・次工程で塗る樹脂モルタルとの密着性を無くしてしまう可能性を懸念しましたので極力避けたいと考えました。
なお、製品の説明書きには「塗装は皮膜が安定してから7日以内に行ってください」とあります。
密着性が悪くなるという点は憂慮する事態ですが
- 本箇所は塗装とは若干違う
- 施工してからコーキングが痩せる方が困る
- 砂を吹き付けているので密着性は砂に依存できる
- 樹脂モルタルの強力なプライマーを塗る事になる
ので、無視しました。
また、DIYでコーキング後7日以内に塗装しろとかマジで不可能ですのでやっぱり無視しました。
次回、樹脂モルタルを塗って塗装します。
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